
千本ナラ(せんぼんなら)
日本海からの風に負け、上ではなく横へ横へと伸びた枝が、千手観音の手のように広がる樹齢800年超の御神木。石狩市浜益区の山道の奥に、静かに立ち続けています。
このページでわかること
- 千本ナラが「千手観音の御神木」と呼ばれる由来と、しゃもじに願いを書いて奉納する風習
- かつて3本あったナラのうち、今も参拝できるのは1本だけという現在の姿
- 毎年11月20日頃〜4月下旬は道路が冬季閉鎖される点と、急坂路のアクセス注意点
- 境内に社務所、自販機は無し。しゃもじは車で移動した先の浜益温泉で購入可能
- 浜益市街地エリアの飲食店、見どころ、宿の料金比較
千本ナラってどんな御神木?
日本海からわずか1kmほど内陸に入った、石狩市浜益区の山あいの国有林。市道「毘砂別送毛線」の峠道を上がった先に、樹齢推定800数十年、幹周り4メートル80センチ、樹高18メートルのミズナラの巨木が立っています。ふつうミズナラは真っすぐ空へ伸びますが、この木は日本海から吹きつける強い風に押され、地上4メートルほどの低い位置から枝が四方八方へ分かれました。その姿が、千手観音が無数の手を広げたように見えることから「千本ナラ」と呼ばれるようになったと伝わります。1940年には雑誌「キング」の表紙を飾り、1990年に「新日本名木100選」、2000年には林野庁の「森の巨人たち100選」にも選ばれました。1992年にテレビ番組で「幹に触れると願いがかなう木」として紹介されたのをきっかけに参拝者が急増し、今も年間およそ5,000人が訪れます。願掛けに来る人が絶えないのは「すくう(救う)」から「ご飯をすくう」しゃもじへと連想が広がったためとも言われ、境内のしめ縄には、参拝者が願い事を書き込んだしゃもじが何本も結び付けられています。正直にお伝えすると、かつては3本のナラが寄り添うように立っていましたが、2016年に1本が強風で倒れ、もう1本も老朽化のため支柱で支えられ立入りが制限されています。現在、参拝できるのはこの1本だけです。それでも、地上すれすれから空へ向かって広がる枝ぶりを見上げた瞬間の迫力は、800年の歳月そのものです。
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基本情報
| 名称 | 千本ナラ(せんぼんなら) |
|---|---|
| 所在地 | 北海道石狩市浜益区送毛(市道毘砂別送毛線沿いの国有林内) |
| 参拝料 | 無料 |
| 樹齢、大きさ | 推定800数十年、幹周り4.8m、樹高18m |
| ご利益 | 願掛け、子宝。しゃもじに願いを書いて奉納する風習がある |
| 選定歴 | 1990年 新日本名木100選、2000年 森の巨人たち100選(林野庁) |
| 冬季閉鎖 | 例年11月20日頃〜4月下旬(雪解け状況により変動)。市道毘砂別送毛線のゲートが閉鎖 |
| 駐車場 | あり(無料) |
| 社務所、しゃもじ | 境内に社務所、自販機は無し。しゃもじは車で移動した先の浜益温泉などで購入可 |
| アクセス | 車が実質必須。札幌市街から国道231号線経由で約75km、約1時間40分 |
| 問い合わせ | 石狩市浜益支所 地域振興課(0133-79-2029) |
行き方・駐車場
千本ナラへは車での訪問が実質必須です。札幌中心部からは国道231号線を北上し、約75km(約1時間40分)先の毘砂別バス停を左折。市道毘砂別送毛線を約6km、舗装された急坂路を峠まで上ると、道沿いに千本ナラの案内看板が見えてきます。滝川方面からは国道451号線を西進し、柏木交差点から国道231号線を約2.2km南進した毘砂別バス停を右折するルートです。駐車場は無料で用意されていますが、道は急坂のカーブが続くため、対向車や落石、冬場の凍結には十分注意してください。境内に社務所や売店はなく、願い事を書くしゃもじは持参するか、車で立ち寄れる浜益温泉などで入手しておくのがおすすめです。バス便もありますが本数が少なく、停留所から急坂を歩く必要があるため、自動車での訪問が現実的です。市道は例年11月20日頃から翌年4月下旬(雪解け状況による)まで冬季閉鎖されるので、訪問前に石狩市浜益支所(0133-79-2029)で最新の通行状況を確認すると安心です。
新千歳空港からはレンタカーが便利
千本ナラは路線バスの便が少ない山あいにあり、公共交通機関だけで訪れるのはかなり大変です。新千歳空港や札幌駅を起点に道央エリアを周遊するなら、レンタカーを借りてしまうのが結局いちばんの近道。厚田や増毛方面のオロロンラインドライブと合わせて回るのもおすすめです。














季節ごとの楽しみ方
春(3〜5月)
雪解けとともに、例年4月下旬に市道のゲートが再開通。新緑がまだ浅い時期は、枝ぶりの造形がいちばんはっきり見える季節です。
夏(6〜9月)
葉が生い茂り、大きな木陰をつくる季節。日本海からの風が心地よく吹き抜け、峠道のドライブも気持ちのよい時期です。
秋(10〜11月)
紅葉が枝ぶりを彩ります。11月20日頃には冬季閉鎖が始まるため、紅葉狩りを兼ねるなら早めの訪問を。
冬(12〜2月)
市道毘砂別送毛線は冬季閉鎖中で、車での訪問はできません。雪に包まれた千本ナラは地元のガイドツアーなどで紹介されることがあります。
編集部おすすめの過ごし方 2選

1. 千手観音のような枝ぶりを見上げる
地上4メートルほどから四方八方へ広がる枝は、下に立って見上げてこそ実感できる迫力。しめ縄に結ばれた無数のしゃもじも、この木を訪れた人々の数だけの願いの跡です。

2. 支柱に支えられた「今」の姿を見る
かつて3本あったナラのうち、倒れた木、支柱で支えられている木、そしてこの残る1本。800年を生きる巨木を地域で守り続けている姿そのものが、この場所のもう一つの見どころです。
あわせて回りたい、近くの見どころ
黄金山(浜益富士)
標高739.1m、その形から「浜益富士」とも呼ばれる山。国の名勝「ピリカノカ」にも指定されており、登山口から山頂までは約100分。浜益エリアを象徴する一峰です。
浜益温泉(浜益保養センター)
山々に囲まれた露天風呂やサウナが楽しめる日帰り温泉。千本ナラのしゃもじや関連グッズもここで販売されており、参拝の行き帰りに立ち寄る人が多い一軒です。
はまます郷土資料館
明治32年(1899年)に建てられたニシン番屋を改修復元した資料館。かつてニシン漁で栄えた浜益の暮らしを伝える、水産庁「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産100選」の一つです。
ラバーズ・オーシャン(愛冠岬)
浜益ふるさと公園内にあるハート形の石のモニュメント。アーチ越しに愛冠岬を望むことができ、地元の石材店から寄贈された、知る人ぞ知るフォトスポットです。
近くの人気飲食店
千本ナラの峠道そのものには飲食店がありません。車で20〜30分ほど下った浜益市街地エリアまで移動すると、地元で長年愛されている2軒があります。どちらも小規模店のため、訪問前の営業確認がおすすめです。
レストラン海幸海鮮丼・刺身定食・ラーメン浜益629-2/11:00〜17:00・不定休📍Googleマップで現在地からのルートを見る刺身盛合せ定食が名物で、休日の昼どきは30分待ちになることもある地元の人気店。夏は生ウニ丼も味わえます。
お食事の店 みさき浜ラーメン・刺身定食浜益区川下17-3(はまますピリカビーチ前)/10:00〜17:00(夏期〜18:00)・不定休📍Googleマップで現在地からのルートを見る看板メニューの元祖浜ラーメンは、豚骨ベースの澄んだ黄金色スープにツブ貝やエビ、ホタテがのった一杯。地場産の刺身定食も人気です。
※営業時間、定休日は季節により変動することがあります。訪問前に最新情報をご確認ください。
アクティビティ
現在、アクティビティはありません。
このエリアの宿(料金比較)
千本ナラの周辺、浜益区には宿泊施設が非常に少ないため、日帰りで参拝する人がほとんどです。1泊して道央エリアをゆっくり回るなら、南へ車でおよそ1時間の石狩市街地エリアに宿を取るのが現実的です。

石狩市街地エリア
道央ドライブの拠点を探すなら※上記は表示イメージのサンプル価格です。実際の料金・プラン・空室状況は各予約サイトの最新情報をご確認ください。
あると助かるアイテム
境内に自動販売機も売店もなく、参道も舗装されていないという前提で選びました。峠道の運転と山あいの気候から逆算した装備です。
長靴・防水シューズ千本ナラの境内は舗装されていない自然の地面。雨のあとや雪解け時期はぬかるみやすいので、防水性のある靴が安心です。
防寒防水アウター山あいの峠道は日本海からの風が強く、市街地より気温が低めです。1枚あるだけで、木陰の冷えた空気の中でも快適に過ごせます。
虫除けスプレー森に囲まれた境内は、初夏から夏にかけて虫が多くなりがちです。売店はないので、事前に用意しておくと快適に過ごせます。
モバイルバッテリー峠道の周辺にはコンビニも自販機もありません。地図アプリや写真撮影でバッテリーを消耗しがちなので、予備があると安心です。
よくあるご質問(FAQ)
千本ナラの参拝時間や料金を教えてください。
参拝は無料です。ただし市道毘砂別送毛線は例年11月20日頃から翌年4月下旬(雪解け状況による)まで冬季閉鎖されるため、その期間は訪問できません。
願い事を書くしゃもじはどこで手に入りますか。
境内に社務所や売店はありません。しゃもじは持参するか、車で20〜30分ほどの浜益温泉(浜益保養センター)などで購入できます。
千本ナラは今も3本ありますか。
いいえ。かつては3本のナラが寄り添って立っていましたが、2016年に1本が強風で倒れ、もう1本も老朽化のため支柱で支えられ立入りが制限されています。現在参拝できるのは残る1本のみです。
千本ナラへは公共交通機関で行けますか。
難しいです。バス便はありますが本数が少なく、停留所から急な坂道を歩く必要があります。車での訪問が実質必須で、札幌中心部から約1時間40分です。
千本ナラの近くに食事ができる場所はありますか。
境内周辺に飲食店はありませんが、車で20〜30分ほどの浜益市街地エリアに「レストラン海幸」(海鮮丼、刺身定食)と「お食事の店 みさき」(浜ラーメン、刺身定食)の2軒があります。どちらも小規模店なので、事前確認がおすすめです。
写真提供: 禁樹なずな(Wikimedia Commons、CC BY-SA 4.0)
千本ナラは、北海道の中でも訪れる人の少ない知る人ぞ知るパワースポット。黄金山や浜益温泉と合わせた道央ドライブの1コマに組み込むのがおすすめです。
新千歳空港からの移動もまとめて比較
北海道の玄関口・新千歳空港ゆきの国内線をANA、JALなど横断比較。空港からはレンタカーでの移動が基本になるので、往路と復路で借り方を変えると総額が下がることもあります。
















