
蚶満寺と象潟九十九島(かんまんじ・きさかたくじゅうくしま)
『おくのほそ道』最北の地に立つ古刹。1804年の大地震が海を陸に変え、松尾芭蕉が絶賛した九十九島の景色を、今も境内から望むことができます。
このページでわかること
- 蚶満寺が「おくのほそ道」最北の地と呼ばれる理由
- 1804年の大地震が生んだ、九十九島の奇跡の地形
- 境内に伝わる七不思議のいわれ
- 「猫寺」として親しまれる、境内で暮らす猫たち
- あわせて回りたい近くの見どころと飲食店
蚶満寺と象潟九十九島ってどんなスポット?
秋田県にかほ市、鳥海山の裾野が日本海に接するこの場所に、蚶満寺という古刹があります。仁寿3年(853年)、慈覚大師円仁によって天台宗の寺院として開かれ、鎌倉時代には執権・北条時頼が寺領を寄進して再興したと伝わる、実に1100年以上の歴史を持つ寺です。ここが特別なのは、寺の由緒だけではありません。元禄2年(1689年)6月16日、雨の中この地を訪れた松尾芭蕉は、『おくのほそ道』の旅でたどり着いた最北の地としてこの景色を選び、「象潟や雨に西施がねぶの花」と詠みました。当時、境内のすぐ先には九十九島と呼ばれる無数の小島が浮かぶ潟湖が広がり、「東の松島、西の象潟」と並び称される景勝地だったのです。ところが1804年、象潟を襲った大地震で海底が2m以上も隆起し、一夜にして潟は陸地に変わりました。芭蕉が舟を浮かべた海は、今は稲穂の揺れる水田となり、かつて島だった松の茂る小山だけが、当時の記憶をそのまま留めています。能因法師が隠れ住んだという伝説の残る能因島も、その小山のひとつ。境内では住職が飼う猫たちがのんびりと日向ぼっこをする姿も見られ、「猫寺」としても親しまれています。
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基本情報
| 名称 | 蚶満寺(かんまんじ)/山号:皇宮山 |
|---|---|
| 所在地 | 秋田県にかほ市象潟町象潟島2 |
| 拝観料 | 一般300円/高校生150円/小中学生100円 |
| 拝観時間 | 8:00〜17:00(冬期は日没まで) |
| 駐車場 | 境内前に30台分(無料) |
| アクセス | JR象潟駅から徒歩約15分/日本海東北自動車道「金浦IC」から車で約5分 |
| 所要時間の目安 | 30分〜1時間 |
| 指定文化財 | 山門(にかほ市指定有形文化財)、芭蕉句碑・九十九島の碑(にかほ市指定史跡) |
行き方・駐車場
JR羽越本線「象潟駅」から徒歩約15分。駅から境内までは、田園に点在する九十九島の松の小山を眺めながら歩ける道のりです。車の場合は日本海東北自動車道「金浦IC」から約5分、境内前に30台分の無料駐車場があります。にかほ市内の移動はレンタカーが便利なので、未手配ならレンタカーの最安値比較からどうぞ。
レンタカーは早めに予約を
九十九島や道の駅など周辺スポットをまとめて回るなら車が便利。にかほ市は公共交通の本数が限られるため、レンタカーを押さえておくと行動範囲がぐっと広がります。














季節ごとの楽しみ方
春(3〜5月)
境内の新緑がまぶしい季節。冬の間眠っていた「夜泣きの椿」の話も静かに思い出される頃です。
夏(6〜9月)
芭蕉が象潟を訪れたのも旧暦6月。青々とした水田に浮かぶ九十九島の松の緑が、当時の景色を最も感じさせる季節です。
秋(10〜11月)
黄金色に実った稲穂が九十九島の小山を引き立てる、もっとも象潟らしいと言われる景色が見られる時季です。
冬(12〜2月)
雪化粧した松の小山が水墨画のような静けさをまとう季節。伝承では、この寒中の夜に「夜泣きの椿」が花を咲かせるとされています。
編集部おすすめの過ごし方 5選

1. 山門をくぐり、七不思議を探しながら境内を歩く
夜泣きの椿、猿丸大夫姿見の井戸など、案内板を頼りに七不思議のいわれをひとつずつ確かめて歩きます。

2. 本堂で手を合わせ、静かな時間を過ごす
1100年以上の歴史を重ねてきた本堂の前で、旅の途中の心を整える時間もこの寺の魅力です。

3. 鐘楼のそばに立つ芭蕉句碑で名句を味わう
「象潟や雨に西施がねぶの花」。芭蕉がこの地で詠んだ句碑の前で、その情景に思いを馳せてみてください。

4. 境内から九十九島の松の小山を望む
かつて島だった小山が水田に浮かぶ様子は、地震で一夜にして陸になったこの土地でしか見られない景色です。

5. 夕暮れどき、水田に映る夕日を眺める
水を張った時期の田んぼには、かつての多島海を思わせる水鏡が現れます。道の駅「ねむの丘」の展望室からも一望できます。
あわせて回りたい、近くの見どころ



近くの人気飲食店
象潟エリアは日本海の漁港を持ち、新鮮な海鮮とご当地の味が楽しめます。参拝の前後に立ち寄れるお店をまとめました。
海鮮処 魚吉海鮮丼・食堂にかほ市観光拠点センター「にかほっと」内/★3.16(17件)📍Googleマップで現在地からのルートを見る観光拠点センター内の食堂で、新鮮な海鮮丼や刺身定食が味わえます。参拝後に立ち寄りやすい立地です。
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園食堂食堂・ラーメン象潟駅から徒歩約3分/★3.35(82件)📍Googleマップで現在地からのルートを見る「園食堂と言えば肉タンメン」と称される名物メニューが自慢の一軒家食堂。象潟駅から歩ける立地です。
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ちや食堂食堂・ラーメン象潟駅から徒歩約2分/昭和レトロな食堂📍Googleマップで現在地からのルートを見る秋田名物の魚醤「しょっつる」を使ったご当地ラーメンが名物。象潟駅から歩ける立地も便利です。
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※営業時間、定休日は季節により変動することがあります。訪問前に最新情報をご確認ください。
アクティビティ
現在、アクティビティはありません。九十九島はかつて舟で巡る潟湖でしたが、1804年の地震で陸地化したため、現在は道路や遊歩道からの見学が中心です。
このエリアの宿(料金比較)
蚶満寺のある象潟エリアには、日本海に沈む夕日で知られる象潟温泉が広がります。九十九島だった水田が夕景に染まる、この土地ならではの一泊を楽しめるエリアです。

象潟温泉エリア
九十九島の面影を宿しながら夕日を望む温泉宿が中心※上記は表示イメージのサンプル価格です。実際の料金・プラン・空室状況は各予約サイトの最新情報をご確認ください。
あると助かるアイテム
境内めぐりや周辺散策であると便利なアイテムをまとめました。

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モバイルバッテリー象潟駅周辺は店舗が少なめ。地図アプリで九十九島や周辺スポットを巡る際、予備のバッテリーがあると安心です。
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よくあるご質問(FAQ)
蚶満寺の拝観料はいくらですか。
一般300円、高校生150円、小中学生100円です。拝観時間は8:00〜17:00(冬期は日没まで)。
蚶満寺はなぜ「おくのほそ道」最北の地と呼ばれるのですか。
元禄2年(1689年)、松尾芭蕉が『おくのほそ道』の旅で訪れた最北の地であり、名句「象潟や雨に西施がねぶの花」を詠んだ場所として知られます。国の名勝「おくのほそ道の風景地」にも指定されています。
象潟九十九島はどうやってできたのですか。
もとは鳥海山の山体崩壊で生まれた入り江に浮かぶ島々でしたが、1804年の象潟地震で海底が2m以上隆起し、一夜にして陸地に変わりました。松の茂る小山として今もその姿をとどめています。
七不思議とは何ですか。
夜泣きの椿、猿丸大夫姿見の井戸、弘法投杉、あがらずの沢、木登り地蔵、北条時頼咲かずのツツジ、血脈授与の木の7つの言い伝えです。境内の案内板を頼りに巡ることができます。
駐車場はありますか。
境内前に30台分の無料駐車場があります。
写真クレジット: 掬茶(Wikimedia Commons、CC BY-SA 4.0)
蚶満寺は、鳥海山や象潟の他の見どころとあわせて回りやすい立地。にかほ市の観光情報は秋田県の特集ページでどうぞ。
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