
田代平湿原・グダリ沼
火山がつくったカルデラの底に、湿原が広がっている。歩いて40分。八甲田山系で最大の湿原は、驚くほど静かだ。
このページでわかること
- 約200万年前の火山活動でできたカルデラ湖が湿原に変わった成り立ちと、編集部5指標による評価
- 散策路は2km・徒歩40分。ただし11月から5月までは閉鎖されるという最重要の注意点
- ワタスゲ、ヤチヤナギ、ミズゴケに覆われた湿原と、その下に眠る5mの泥炭層
- グダリ沼への行き方(田代高原から徒歩20分程度、車なら田代牧場入口付近から徒歩5分程度)
- 八甲田エリアの宿の料金比較(楽天、じゃらん、Booking.com)
田代平湿原・グダリ沼ってどんな場所?
八甲田山の北東、十和田八幡平国立公園の北端に、田代平湿原はあります。住所でいえば青森県青森市田代。ここは約200万年前の八甲田山の火山活動によってできたカルデラ湖が、長い時間をかけて湿性遷移で埋まり、高層湿原へと姿を変えた場所です。つまり足の下にあるのは、かつて水をたたえていた湖の底ということになります。湿原の多い八甲田山系の中でも最大の面積を持ち、青森市の天然記念物に指定されています。木道の上に立つと、視界をさえぎるものがほとんどありません。ワタスゲ、ヤチヤナギ、ミズゴケに覆われた平らな広がりが、そのまま山の稜線の手前まで続いていきます。そしてその下には、5mもの厚さの泥炭層が眠っています。湖が湿原になるまでに積み重なった年月が、5mという厚みになって足の下にある。そう思って一歩踏み出すと、木道の軋む音の意味が変わってきます。環境省が案内する散策路は2km、徒歩40分。木道を一周するハイキングコースとしては1時間程度です。距離だけを見れば、たいしたことのない散歩でしょう。それでも歩き終えたころには、自分がずいぶん時間の桁の違う場所へ来ていたことに気づきます。そしてもうひとつ、田代高原から徒歩20分程度のところにグダリ沼があります。車で向かうなら、田代高原から県道40号線を十和田方面へ進み、左側に見えてくる木製の白いゲート、田代牧場の入口付近に停めて、そこから徒歩5分程度です。ただし、忘れてはいけない前提がひとつ。散策路は11月から5月まで閉鎖されます。この場所に歩いて入れるのは、雪が消えてからまた降るまでの、限られた季節だけです。
フォトギャラリー




基本情報
| 名称 | 田代平湿原(青森市の天然記念物)、グダリ沼 |
|---|---|
| 所在地 | 青森県青森市田代 |
| 料金 | 環境省、青森市の公式ページに料金の記載はありません |
| 営業時間 | 公式ページに時間の定めの記載はありません。散策路は11月から5月まで閉鎖されます |
| 休館日 | 散策路は11月から5月まで閉鎖(環境省公式) |
| 駐車場 | グダリ沼へは、田代高原から県道40号線を十和田方面へ向かった左側、田代牧場入口(木製の白いゲート)付近に駐車可能。そこから徒歩5分程度 |
| アクセス | 新青森駅から自動車で59分(31km) |
| 所要時間の目安 | 散策路は2km・徒歩40分。木道を一周するハイキングコースは1時間程度。グダリ沼は田代高原から徒歩20分程度 |
※散策路の距離、所要時間、閉鎖期間、新青森駅からの所要時間は環境省「十和田八幡平国立公園」公式コース紹介ページ、グダリ沼への行き方は青森市公式サイトの掲載内容に基づく編集部確認値です。本ページで扱うのは、青森県青森市の八甲田にある田代平湿原です。最新情報は各公式サイトでご確認ください。
行き方・駐車場
環境省の案内では、新青森駅から自動車で59分、距離にして31km。鉄道やバスで気軽にというわけにはいかず、ここは車で向かう場所です。グダリ沼へ回るなら、田代高原から県道40号線を十和田方面へ。左側に木製の白いゲートが見えてきたら、そこが田代牧場の入口で、付近に駐車できます。沼まではそこから徒歩5分程度。田代高原から歩く場合は20分程度です。八甲田を縦断する道は、そのまま酸ヶ湯や十和田湖方面へ抜けていくので、一日の行程に組み込みやすいのも利点です。八甲田や十和田湖まで足を延ばすなら、レンタカーの最安値比較もあわせてどうぞ。
ここは、車があって初めて成立する場所
新青森駅から自動車で59分、31km。田代平湿原もグダリ沼も、車で行ってこそ回れる場所です。田代牧場入口の白いゲート付近に停めて沼まで徒歩5分、そのまま八甲田を南へ抜ければ酸ヶ湯や十和田湖方面。1日借りるだけで、行ける範囲がまるごと変わります。














季節ごとの楽しみ方
春(3〜5月)
散策路はまだ閉鎖期間の中。5月いっぱいまでは木道に入れません。この時期の八甲田は、車窓から雪の残る山を眺める季節と割り切りましょう。
夏(6〜9月)
散策路が開き、湿原を歩ける季節。ワタスゲ、ヤチヤナギ、ミズゴケに覆われた広がりを、2km・徒歩40分の木道からいちばん近くで見られます。
秋(10〜11月)
10月は歩ける最後の月。11月に入ると散策路は閉鎖されます。八甲田の紅葉と合わせて回るなら、10月中の日程で組むのが確実です。
冬(12〜2月)
散策路は閉鎖中。田代平は、かつて雪中行軍の隊が遭難した土地でもあります。冬にここへ立ち入るという発想は、はじめから持たないでください。
編集部おすすめの過ごし方 5選

1. 木道の途中で立ち止まり、足元の5mを想像する
この湿原の下には5mの厚さの泥炭層があります。カルデラ湖が湿原になるまでに積もったものです。歩く速さを落として、その厚みの上に自分が立っていることを一度考えてみてください。景色の見え方が変わります。

2. ワタスゲ、ヤチヤナギ、ミズゴケを見分ける
環境省が名前を挙げているのはこの3つです。名前を知ってから見ると、ただの草原に見えていた広がりが、それぞれの植物のまとまりでできていることがわかってきます。湿原はそういう見方をした瞬間、一気に面白くなります。

3. グダリ沼まで、もう20分だけ歩く
田代高原から徒歩20分程度。車なら田代牧場入口の白いゲート付近に停めて徒歩5分程度です。湿原まで来て引き返すのは、もったいない。せっかくここまで車を走らせたのなら、沼まで足を延ばす前提で時間を組んでおきましょう。

4. 第四中隊之碑の前で、少しだけ立ち止まる
田代平エリアには、八甲田山雪中行軍遭難の第四中隊之碑が立っています。夏に歩けば穏やかそのものの高原が、冬には何になるのか。碑の前に立つと、その落差が言葉なしに伝わってきます。

5. 40分の道を、倍の時間をかけて歩く
散策路は2km・徒歩40分。急げばあっという間です。けれどここは、写真を撮り、しゃがみ、風の音だけを聞く時間のために来る場所。1時間半みておけば、この湿原はまるごとあなたのものになります。
あわせて回りたい、近くの見どころ

睡蓮沼
八甲田連峰を水面に映す沼。田代平湿原と同じく、車で八甲田を走る一日に組み込める自然のスポットです。湿原の静けさのあとに寄ると、水のある風景のありがたさが際立ちます。

八甲田ロープウェー
歩かずに八甲田の高さまで上がれるロープウェー。湿原を下から歩いた日に、同じ山を上から眺めてみると、田代平がどんな地形の中にあるのかが立体的にわかります。
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近くの人気飲食店
湿原の周りに食事の選択肢はありません。八甲田を車で走る日の昼は、山の中の一軒に狙いを定めておくのが正解です。どちらもそば。歩いたあとの体に、ちょうどいい。
鬼面庵そば八甲田山/酸ヶ湯温泉内の「酸ヶ湯そば」、10:00〜16:30(LO16:15)📍Googleマップで現在地からのルートを見る酸ヶ湯温泉の中にあるそば処。湿原を歩いて八甲田を南へ抜ける途中、ちょうど昼時に差しかかる位置にあります。写真は鬼面庵ではなく、田代平エリアの八甲田温泉の建物です。
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八甲田そば処 きこりそば八甲田山/八甲田エリアのそば処📍Googleマップで現在地からのルートを見る八甲田の道沿いにあるそば処。木道を40分歩いたあと、温かいそばが目の前に出てくる時間は、その日いちばん静かなごほうびになります。写真はきこりではなく、八甲田の原野の風景です。
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※営業時間、定休日は季節により変動することがあります。訪問前に最新情報をご確認ください。
木道とグダリ沼の歩き方
ここは「見る」より「歩く」場所です。歩ける季節、歩ける距離、歩ける道が、はじめから決まっています。その枠の中で、どこまで深く味わえるか。
散策路(2km・徒歩40分)環境省が案内する田代平湿原の散策路。木道を一周するハイキングコースとしては1時間程度です。ワタスゲ、ヤチヤナギ、ミズゴケに覆われた湿原を、いちばん近くから見られる道です。
グダリ沼(田代高原から徒歩20分程度)車で向かう場合は、田代高原から県道40号線を十和田方面へ。左側の田代牧場入口(木製の白いゲート)付近に停めて、徒歩5分程度で着きます。
歩ける季節は限られている散策路は11月から5月まで閉鎖されます。歩けるのは6月から10月にかけて。日程を決める前に、まずここを確認してください。
このエリアの宿(料金比較)
新青森駅から自動車で59分。日帰りできない距離ではありませんが、この湿原がいちばん静かなのは、人がまだ山へ上がってきていない朝です。八甲田側に前泊しておけば、開けたばかりの木道に一番乗りできる。せっかく59分かけて来るのなら、その一手間の価値はあります。

八甲田・十和田湖・奥入瀬エリア
田代平へ車でアクセス※上記は表示イメージのサンプル価格です。実際の料金・プラン・空室状況は各予約サイトの最新情報をご確認ください。
あると助かるアイテム
歩くのは木道の上、時間にして40分。装備の要る山ではありません。ただしここは新青森駅から車で59分の高原で、湿原の中に逃げ場はなく、引き返すにも同じ距離を歩きます。その40分を気持ちよくするためのものを選びました。
防水トレッキングシューズ湿原の道です。木道は雨や朝露で滑りやすく、木道までの取り付きがぬかるんでいることもあります。濡れて困らない靴で入るだけで、40分の質が変わります。
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虫よけスプレー水と草がある場所には、虫がいます。散策路が開くのは6月から10月、つまり虫の季節とそのまま重なります。一本あるだけで、立ち止まって景色を眺める余裕が生まれます。
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日焼け止め(SPF50+)湿原には、日差しをさえぎる木がありません。視界をさえぎるものがないという魅力は、そのまま日陰がないという意味でもあります。木道の上で40分、空の下に立ちっぱなしになると考えて、塗ってから歩き出してください。
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保冷水筒2km・徒歩40分。距離は短くても、湿原は日差しをさえぎるものが少ない場所です。新青森駅から車で59分の山の中まで来て、水を探しに戻ることになるのは避けたいところ。
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コンパクト双眼鏡湿原では木道から外れられません。遠くの草の揺れや鳥は、道具で引き寄せるしかない。小さな一台があるだけで、同じ40分の中で見えるものの数が増えます。
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よくあるご質問(FAQ)
田代平湿原の散策路はどのくらいで歩けますか。
環境省の案内では2km、徒歩40分です。木道を一周するハイキングコースとしては1時間程度をみておくとよいでしょう。
田代平湿原はいつでも歩けますか。
いいえ。散策路は11月から5月まで閉鎖されます。歩けるのは6月から10月にかけての期間だけです。
グダリ沼へはどう行けばよいですか。
田代高原から徒歩20分程度です。車の場合は、田代高原から県道40号線を十和田方面へ向かうと左側にある田代牧場入口(木製の白いゲート)付近に駐車でき、そこから徒歩5分程度です。
新青森駅から田代平湿原までどのくらいかかりますか。
環境省の案内では、新青森駅から自動車で59分、距離は31kmです。
田代平湿原はどのようにしてできたのですか。
約200万年前の八甲田山の火山活動によってできたカルデラ湖が、湿性遷移によって湿原に変わったものです。湿原の多い八甲田山系の中でも最大の面積を持ち、青森市の天然記念物に指定されています。ワタスゲ、ヤチヤナギ、ミズゴケなどに覆われ、その下には5mもの厚さの泥炭層があります。
田代平湿原とグダリ沼は、青森ねぶた+奥入瀬 2泊3日モデルコースで八甲田を越える日に、無理なく組み込めます。酸ヶ湯や十和田湖へ抜ける全行程の回り方はこちらでどうぞ。
航空券も、まとめて比較
青森空港ゆきの国内線をJAL、ANA、FDAなど横断比較。散策路が開く6月から10月は八甲田がいちばん混む季節なので、日程が固まったら早めのチェックが安心です。
















