
国宝 旧開智学校校舎(きゅうかいちがっこうこうしゃ)
和と洋がひとつの建物の中で握手している。文明開化の日本が「学校とはこうあるべきだ」と本気で夢見た姿が、明治9年のまま松本に立っています。
このページでわかること
- 旧開智学校校舎が近代学校建築で初の国宝になった理由と、擬洋風建築の見どころ、編集部5指標による評価
- 開館時間、休館日、観覧料(窓口とWEBチケットで金額が違います)
- 行き方・駐車場と、松本城からの歩き方
- 編集部おすすめの過ごし方5選と、あわせて回りたい近くの見どころ
- 松本市街エリアの宿の料金比較(楽天、じゃらん、Booking.com)
旧開智学校校舎ってどんな建物?
まず、正面のいちばん上を見上げてください。八角形の塔が空に向かって立っています。その下、屋根の唐破風には「開智学校」の額。額の左右には、雲に乗った天使が二人。和風の彫刻の技で、西洋の天使を彫ってしまったのです。設計と施工を担ったのは、松本の大工棟梁だった立石清重。西洋建築を学んだわけではない彼が、東京や横浜の洋風建築を自分の目で見て回り、記憶とスケッチを頼りに組み立てたのがこの校舎でした。だから龍がいて、雲がいて、それでいて窓は洋風で、柱はギリシャ風。専門家はこれを擬洋風建築と呼びます。真似というより、必死の翻訳です。竣工は明治9年(1876年)4月22日。学制が敷かれてまだ数年、国じゅうが「これからは学問だ」と沸いていた時代に、松本の人々が町の予算と寄付を積み上げて建てました。子どもたちはこの建物で、昭和38年まで実際に学んでいます。そして令和元年(2019年)9月30日、近代の学校建築として日本で初めて国宝に指定されました。教室に入ると、机の高さ、黒板の位置、窓から差す光の角度まで、当時のまま。派手な城とは違う、静かな感動がここにあります。
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基本情報
| 名称 | 国宝 旧開智学校校舎(きゅうかいちがっこうこうしゃ) |
|---|---|
| 所在地 | 〒390-0876 長野県松本市開智2-4-12 |
| 開館時間 | 9:00〜17:00(入館は16:30まで) |
| 休館日 | 3月〜11月は第3火曜日、12月〜2月は毎週火曜日(いずれも休日と重なる場合は開館し翌日休館)、12月29日〜1月3日 |
| 観覧料 | 窓口は一般(高校生相当以上)700円、小・中学生300円。WEBチケットなら大人600円、小人300円。団体(20名以上)は一般540円、小・中学生270円。小学生未満は無料、障がい者手帳の提示で本人と介助者1名が無料 |
| 建物 | 明治9年(1876年)4月22日竣工、設計施工は地元の大工棟梁 立石清重。令和元年(2019年)9月30日に近代学校建築で初めて国宝指定 |
| アクセス | JR松本駅から徒歩約25分。タウンスニーカー北コース「旧開智学校」下車徒歩1分、北市内線「蟻ヶ崎高校前」下車徒歩5分 |
| 駐車場 | 校舎西側または南側の共通駐車場に約20台、無料 |
| 所要時間の目安 | 外観の撮影だけなら15分、教室や資料までじっくり見るなら1時間前後 |
行き方・駐車場
松本城の北側、歩いて10分ほどの住宅街に立っています。JR松本駅からは徒歩約25分と少し距離があるので、市内周遊バス「タウンスニーカー」北コースで「旧開智学校」下車、徒歩1分が確実です。北市内線なら「蟻ヶ崎高校前」下車、徒歩5分。城とセットで回るなら、天守を見たあとに北へ歩くのが自然な流れになります。車の場合は校舎の西側と南側に共通駐車場が約20台分、無料で用意されています。松本を拠点に上高地や乗鞍まで足を延ばすなら、レンタカーの最安値比較もあわせてどうぞ。
レンタカーは早めに予約を
校舎は徒歩とバスで行けますが、松本を拠点に上高地の沢渡駐車場や乗鞍高原、白骨温泉まで足を延ばすなら車が要ります。夏休みや連休は台数が早く埋まるので、宿と一緒に押さえるのが安心です。














季節ごとの楽しみ方
春(3〜5月)
松本城の花見と合わせる人がいちばん多い季節。白壁に春の光が当たって、窓枠の赤がくっきり浮かびます。3月からは休館日が第3火曜日に切り替わります。
夏(6〜8月)
青空との相性が抜群で、八角塔が最も映えます。日陰が少ないので帽子と水分を。上高地から下りてきた日の午後に組み込むのもおすすめです。
秋(9〜11月)
空気が澄んで、背後の山並みまで一枚に収まる季節。光の角度が下がり、彫刻の陰影がいちばん深く出ます。撮影目的ならこの時期を。
冬(12〜2月)
雪をかぶった白壁の校舎は、ほかの季節とまるで別の建物。ただし12月から2月は毎週火曜が休館、年末年始(12/29〜1/3)も休みなので日程にご注意を。
編集部おすすめの過ごし方 5選

1. まず正面から、建物全体を受け止める
左右対称の白い校舎の真ん中に、八角塔が一本。急いで入館せず、まっすぐ正面に立ってください。明治の松本の人たちが見上げたのと、同じ角度です。

2. 車寄せの天使と龍を探す
「開智学校」の額を、雲に乗った二人の天使が支えています。その下には白い龍。西洋の天使を和の彫刻で彫るという発想が、この建物の正体をよく表しています。

3. 教室に入って、机の高さに驚く
明治の子どもたちが座った机は、思っていたよりずっと小さい。窓から入る光、黒板の位置。ここが本物の学校だったことが、説明文よりも先に体に伝わってきます。

4. 八角塔を、前庭の松ごしに見上げる
正面からだけで帰るのはもったいない。前庭を回り込むと、松の枝ごしに塔が覗く構図が現れます。国宝の建物が、庭の風景の一部になる瞬間です。

5. 松本城まで歩いて、国宝を二つ続けて見る
南へ10分ほどで国宝松本城。戦国の天守と、明治の校舎。日本が二度、まったく違う夢を見た証拠を、一日のうちに続けて見られる街はそう多くありません。
あわせて回りたい、近くの見どころ

国宝 松本城
現存天守をもつ国宝5城の一つ。校舎から南へ歩いてすぐで、戦国の天守と明治の校舎という二つの国宝を続けて見られます。松本でいちばん贅沢な組み合わせです。

縄手通り
女鳥羽川沿い、カエルがシンボルの下町商店街。365日歩行者天国で食べ歩きが楽しめます。城を挟んで南側なので、校舎のあとの休憩と昼食にちょうどいい流れです。

中町通り
なまこ壁の土蔵造りが続き、民芸やクラフト、カフェが並ぶ通り。擬洋風のハイカラさを見たあとに、商人の町の白と黒を見に行くと対比が効きます。

あがたの森公園
旧制松本高等学校の木造洋風校舎(重要文化財)が残る入園無料の公園。明治の擬洋風と大正の洋風校舎。松本の「学校建築を巡る一日」を組むならこの二つです。

松本市美術館
草間彌生の故郷に立つ美術館。館前の野外彫刻『幻の華』は観覧券なしで見られます。明治の校舎から現代美術へ、松本の振れ幅を一日で味わう組み方も。
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近くの人気飲食店
校舎の周りは静かな住宅街で、飲食店は松本城から南、中町や縄手のあたりに集まっています。見学のあと城下町へ下りていく流れで、松本名物の山賊焼や信州そばをどうぞ。
河昌鳥料理・山賊焼松本名物 山賊焼の名店/定休:火曜📍Googleマップで現在地からのルートを見る松本の山賊焼を語るなら外せない一軒。鶏もも一枚がそのまま揚がって出てくる迫力を、ぜひ現地で。国宝を二つ見たあとの腹ごしらえにふさわしい一皿です。
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こばやし 本店そば四柱神社の近く/定休:木曜📍Googleマップで現在地からのルートを見る松本の老舗そば処。校舎から城を抜けて南へ下りたあたりにあり、街歩きの途中に無理なく挟める立地です。
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女鳥羽そばそば自家石臼挽き/松本駅から徒歩圏📍Googleマップで現在地からのルートを見る地元の玄蕎麦を自家石臼で挽く手打ちそば。三種の味を楽しめる名物「三礼そば」があります。女鳥羽川のほとりまで下りてくる散歩の口実にどうぞ。
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珈琲 まるも喫茶店松本民芸家具の空間/定休:月曜、火曜📍Googleマップで現在地からのルートを見る旅館まるもに併設された喫茶店。松本民芸家具に囲まれた空間で、時間の進み方が少しだけ遅くなります。明治の校舎の余韻を、そのまま持ち込める一軒です。
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※営業時間、定休日は季節により変動することがあります。訪問前に最新情報をご確認ください。
撮影のコツ
左右対称で装飾が細かい建物は、撮り方で印象がまるで変わります。館内の撮影については現地の掲示に従ってください。ここでは誰でも撮れる外観の狙い方をまとめます。
正面は、思い切って真ん中に立つ左右対称の建物は、中心軸をきっちり合わせたときにいちばん強くなります。八角塔を画面の縦の中心に置き、水平を丁寧に取ってください。
車寄せは下から煽って、天使を主役に額と天使は思ったより高い位置にあります。真下まで近づいて見上げると、青い空を背景に彫刻だけを抜くことができます。この一枚が旅の名刺になります。
斜めから2面を入れて奥行きを出す正面だけだと平面的になります。角を入れて2面を見せると、白壁の厚みと窓の連なりが立ち上がり、建物の大きさが伝わります。
前庭の松を額縁にして、縦で撮る手前に松の枝を入れて縦構図にすると、塔の高さが強調されます。晴れた日の午前は光が正面に回るので、白壁がいちばん明るく抜けます。
このエリアの宿(料金比較)
校舎は松本城の北。市街に泊まれば、開館直後の静かな時間に見学して、午後は城や中町通りへ、という組み立てができます。浅間温泉、美ヶ原温泉まで含めれば、街歩きと湯を両立させる選択肢も豊富です。

松本市街(松本駅・松本城周辺)
街歩きと上高地の拠点に※上記は表示イメージのサンプル価格です。実際の料金・プラン・空室状況は各予約サイトの最新情報をご確認ください。
あると助かるアイテム
屋外で建物を撮り、屋内で教室を歩く一日。校舎から松本城、中町通りまで歩いてつなぐ人が多いので、それを前提に選びました。
歩きやすいスニーカー松本駅から徒歩約25分、そこから松本城、中町通りへとつなぐと一日でかなりの距離になります。校舎の中も木の床を歩き続けるので、履き慣れた一足が効きます。
モバイルバッテリーWEBチケットを使うなら、入館時にスマホの画面を出す必要があります。八角塔、天使の彫刻、教室と撮りどころが続いたあとに残量ゼロ、では困ります。
日焼け止め正面の前庭には日陰がほとんどありません。松本は標高約600mの盆地で、夏の日差しは想像以上。建物を撮っているうちに、けっこうな時間を屋外で過ごすことになります。
双眼鏡この建物のいちばんの見どころは、高い場所にある彫刻です。天使の表情、龍の鱗、八角塔の窓の細工。肉眼では点にしか見えないものが、双眼鏡だと物語になります。
折りたたみ傘校舎から松本城、中町通りへの移動はすべて屋外です。松本は夏に夕立が来ることもあり、駅からバス停までの数分でもずぶ濡れになります。雨の白壁は白壁で美しいので、傘があれば粘れます。
よくあるご質問(FAQ)
旧開智学校校舎の観覧料はいくらですか。
窓口では一般(高校生相当以上)700円、小・中学生300円です。WEBチケットなら大人600円、小人300円とお得になります。団体(20名以上)は一般540円、小・中学生270円。小学生未満は無料で、障がい者手帳を提示すれば本人と介助者1名が無料になります。
旧開智学校の休館日を教えてください。
3月から11月は第3火曜日、12月から2月は毎週火曜日が休館です。いずれも休日と重なる場合は開館し、翌日が休館になります。加えて12月29日から1月3日まで休館です。令和7年4月1日から、それまでの月曜休館が火曜休館に変わっている点にご注意ください。
旧開智学校はなぜ国宝なのですか。
明治9年(1876年)竣工の擬洋風建築で、令和元年(2019年)9月30日に近代の学校建築として日本で初めて国宝に指定されました。地元の大工棟梁 立石清重が、洋風建築を実際に見て回った記憶をもとに設計施工したもので、和の彫刻技法で西洋の天使を彫るなど、文明開化期の日本を象徴する建物として高く評価されています。
松本駅から旧開智学校へはどう行けばよいですか。
JR松本駅から徒歩約25分です。市内周遊バス「タウンスニーカー」北コースなら「旧開智学校」下車徒歩1分、北市内線なら「蟻ヶ崎高校前」下車徒歩5分。松本城の北側にあたるため、天守を見たあとに徒歩約10分で歩いて向かうこともできます。
旧開智学校に駐車場はありますか。
はい。校舎の西側または南側にある共通駐車場が利用でき、約20台分、料金は無料です。台数に限りがあるため、連休や行楽シーズンはタウンスニーカー北コースなど公共交通のご利用が確実です。
旧開智学校校舎は、上高地・松本 1泊2日モデルコースの2日目、国宝松本城のすぐあとに徒歩で組み込むのが黄金ルート。全行程の回り方はモデルコースでどうぞ。
航空券も、まとめて比較
信州まつもと空港(松本空港)ゆきの国内線をFDA、JALなど横断比較。便数が限られるので、日程が決まったら早めのチェックが安心です。
















