
国宝 松本城(まつもとじょう)
黒い。ただ、黒い。堀の水面にもう一つの天守が沈んでいて、四百年前の誰かも、たぶんここで足を止めた。
このページでわかること
- 松本城が国宝であり続ける理由と、編集部5指標による評価
- 観覧料(電子チケットが割安)と開場時間、混雑を避ける時間帯
- 天守内の急な階段など、行く前に知っておきたい注意点
- 編集部おすすめの過ごし方5選と、あわせて回りたい近くの見どころ
- 松本市街エリアの宿の料金比較(楽天、じゃらん、Booking.com)
松本城ってどんな城?
松本駅から歩いて15分ほど、街並みが途切れた先に、いきなり黒があらわれます。国宝 松本城。復元でも再建でもなく、戦国の終わりに建てられた天守が、そのまま今日まで立ち続けている、現存天守十二城のひとつです。五重に見えて中は六階。その一階分は外から窓の見えない隠し階で、敵に階数を悟らせないための造りだと伝わります。美しさのための黒ではなく、生き延びるための構造が、結果としてこの佇まいになった。そう思って見上げると、漆黒の下見板と白漆喰のコントラストが、急に生々しく感じられます。堀をぐるりと回ってみてください。水面には、もう一枚の松本城が沈んでいます。風のない朝はその輪郭がほとんど乱れず、どちらが実物かわからなくなる瞬間があります。晴れた日には天守の背後に北アルプスの稜線が重なり、雪の残る季節には、白い峰と黒い天守という、この城でしか成立しない一枚が撮れます。中へ入れば、床は軋み、柱は黒光りし、階段は驚くほど急です。手すりを握って一段ずつ上がりながら、ここを甲冑で駆け上がった人がいたのだと気づく。四百年は、教科書の中ではなく、この足裏の角度にありました。
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基本情報
| 名称 | 国宝 松本城(まつもとじょう)/別名 烏城(からすじょう) |
|---|---|
| 所在地 | 長野県松本市丸の内4番1号 |
| 文化財区分 | 国宝。現存天守十二城のひとつで、五重六階の天守としては現存最古とされます |
| 観覧料 | 大人1,300円(当日券)、小・中学生400円、未就学児無料。来場日時指定の電子チケットなら大人1,200円と割安です |
| 開場時間 | 8:30〜17:00(最終入場16:30)。ゴールデンウィーク、お盆は8:00〜18:00(最終入場17:30)、正月三が日は10:00〜15:30 |
| 休館日 | 年末(12月29日〜31日)を除き無休 |
| アクセス | JR松本駅(お城口)から徒歩約15分。松本バスターミナルからタウンスニーカー北コースも利用できます |
| 所要時間の目安 | 天守の内部見学を含めて1時間〜1時間30分、公園の散策だけなら30分ほど |
行き方・駐車場
JR松本駅のお城口(東口)から北へ、まっすぐ歩いて約15分。中町通りや縄手通りを抜けながら向かえば、寄り道込みでちょうどいい距離です。周遊バス「タウンスニーカー」の北コースを使う手もあります。車の場合、松本城の周辺には市営の有料駐車場がありますが、桜の時期や連休は早い時間から満車になります。混雑を避けるなら断然、朝いちばん。8時30分の開場直後は天守内の階段も流れがよく、写真にも人が入りません。観覧券は来場日時指定の電子チケットが大人1,200円と当日券(1,300円)より安いので、日程が決まっているなら事前購入が得です。松本市街は徒歩で回れますが、乗鞍や上高地まで足をのばすなら車が要ります。未手配ならレンタカーの最安値比較からどうぞ。
レンタカーは早めに予約を
松本城だけなら徒歩で足りますが、上高地や乗鞍高原、白骨温泉まで組むなら車が圧倒的にラク。繁忙期は台数が限られるので、早めの手配が安心です。














季節ごとの楽しみ方
春(3〜5月)
堀端の桜と黒い天守という、松本城がいちばん有名になる季節。人出も一年で最大なので、朝いちばんか夕方が狙い目です。背後の北アルプスにはまだ雪が残ります。
夏(6〜9月)
堀に蓮が浮かび、緑が濃くなる季節。松本の夏は日差しが強く、城公園は日陰が少ないので、水分と日焼け対策を。お盆は8:00〜18:00に開場時間が延長されます。
秋(10〜11月)
空気が澄み、天守の背後に北アルプスがくっきり立ち上がります。乗鞍や上高地の紅葉とセットで組める、旅程としてもっとも欲張れる季節です。
冬(12〜2月)
雪をかぶった黒い天守と、白い北アルプス。人が減り、空気は最も澄みます。冷え込みは厳しいので防寒を万全に。年末12月29日〜31日は休館です。
編集部おすすめの過ごし方 5選

1. 堀を一周して、水に映る天守を探す
入場しなくても、堀の外周を歩くだけで松本城は十分に美しい。風のない朝は水面がほとんど乱れず、逆さの天守がくっきり現れます。無料でできる、いちばん贅沢な散歩です。

2. 天守にのぼって、四百年の階段を体で知る
公式も認めるとおり、階段は狭く急で段差も大きい。だからこそ、上りきった六階から見下ろす城下町には、写真では絶対に代えられない重みがあります。手すりを使い、無理はせず。

3. 埋橋の朱を、黒に効かせて撮る
黒一色の画面に、朱塗りの橋がただ一点。松本城でもっとも色が働く構図です。橋の手前から天守を抜くと、赤と黒と水面の三層になります。

4. 北アルプスを背負った一枚を狙う
空気の澄んだ秋から冬、天守の背後に雪の稜線が並びます。山と国宝が同じ画面に入る城は、そう多くありません。松本城が「山に抱かれた城」と呼ばれる理由です。

5. 閉場後、外から夕暮れの黒を見送る
最終入場は16時30分。間に合わなくても諦めないでください。日が落ちるにつれて天守の黒が空の色を吸い、シルエットだけが残っていく時間は、堀の外からのほうがよく見えます。
あわせて回りたい、近くの見どころ

国宝 旧開智学校校舎
明治9年竣工の擬洋風建築で、近代学校建築として初の国宝。松本城から徒歩圏に、もう一つの国宝が立っています。松本城との電子チケットのセット券もあります。

中町通り
なまこ壁の土蔵が並ぶ通りに、民芸、クラフト、カフェが軒を連ねます。松本城から松本駅へ戻る途中に自然に組み込める、城下町の記憶が残る道です。

縄手通り
女鳥羽川沿い、四柱神社の参道として発展した下町風の商店街。カエルがマスコットの歩行者天国で、松本城からの帰り道にちょうど挟まります。

四柱神社
四柱の神を祀る「願いごとむすびの神」。明治12年鎮斎、市街の真ん中にありながら静かで、縄手通りに隣接しています。参拝自由です。

松本市美術館
松本出身、草間彌生の大型野外彫刻が出迎える美術館。城と街歩きに芸術を一枚足したいときに。観覧料は展覧会により変わるため公式でご確認ください。
近くの人気飲食店
松本の名物といえば、鶏もも一枚をニンニク醤油に漬けて揚げた山賊焼と、信州そば。城のまわりから中町、縄手にかけて、名店が徒歩圏に固まっています。
河昌鳥料理・山賊焼松本名物 山賊焼の名店/定休:火曜📍Googleマップで現在地からのルートを見る松本の山賊焼を語るなら外せない一軒。鶏もも一枚がそのまま揚がって出てくる迫力を、ぜひ現地で。
食べログ予約 ›

珈琲 まるも喫茶店松本民芸家具の空間/定休:月曜、火曜📍Googleマップで現在地からのルートを見る旅館まるもに併設された喫茶店。松本民芸家具に囲まれた空間で、時間の進み方が少しだけ遅くなります。
食べログ予約 ›
※営業時間、定休日は季節により変動することがあります。訪問前に最新情報をご確認ください。
撮影のコツ
松本城は「黒をどう写すか」に尽きます。露出をカメラ任せにすると、黒が持ち上がって眠い一枚になりがち。少しだけ暗く撮るくらいが、この城の本当の色です。
水鏡は朝、風が出る前に堀の水面が凪ぐのは、たいてい早朝です。カメラを低く、水面ギリギリまで下げると、逆さの天守が画面いっぱいに入ります。三脚がなくても石垣の縁が使えます。
朱の橋は「一点だけ」に抑える埋橋を大きく入れると、赤が主役を奪います。画面の隅に小さく置くほうが、黒の面積が効いて城が引き立ちます。
山を入れるなら望遠で圧縮する広角だと北アルプスは小さく写って迫力が消えます。少し離れた場所から望遠で抜くと、山と天守の距離が縮まり、城が山に抱かれた構図になります。
人を避けたいなら開場直後8時30分の開場直後は、まだ人がまばら。堀の外周は入場前でも歩けるので、この時間の一周がいちばん静かで、いちばん撮りやすい時間帯です。
このエリアの宿(料金比較)
松本城の水鏡は、風が凪いだ朝にしか現れません。日帰りではまず間に合わない時間です。松本駅周辺や浅間温泉、美ヶ原温泉に泊まれば、朝いちばんの堀端を歩ける。そのうえ上高地や乗鞍への前泊拠点にもなります。

松本市街(松本駅周辺、浅間温泉、美ヶ原温泉)
城下町さんぽと上高地の前泊に※上記は表示イメージのサンプル価格です。実際の料金・プラン・空室状況は各予約サイトの最新情報をご確認ください。
あると助かるアイテム
松本城は「歩く」と「のぼる」が中心です。城下町の散策とセットになることが多いので、足元と日差し対策が効いてきます。
歩きやすいスニーカー天守内の階段は狭く急で段差も大きく、城下町の散策も加われば一日よく歩きます。足元だけは妥協しないほうがいい場所です。
日焼け止め城公園と堀端は日陰がほとんどありません。夏の松本は日差しが強く、堀の水面の照り返しも加わります。
ステンレスボトル/水筒天守の中は空調がなく、夏はかなり暑くなります。入場待ちの列も日向になりがちなので、冷たい水を持っていると体力の減り方が変わります。
双眼鏡天守六階から見える北アルプスの稜線、そして破風や鯱の細工。肉眼では潰れてしまうディテールが、双眼鏡があるとぐっと近づきます。
折りたたみ傘松本は山に囲まれ、午後から急に降ることがあります。城公園も城下町も雨宿りできる場所が少ないので、鞄に一本あると散策が途切れません。
よくあるご質問(FAQ)
松本城の観覧料はいくらですか。
大人1,300円、小・中学生400円、未就学児は無料です。来場日時を指定する電子チケットなら大人1,200円と当日券より割安になります。ただし電子チケットは購入後の変更やキャンセルができません。
松本城の開場時間と休館日を教えてください。
8:30〜17:00(最終入場16:30)です。ゴールデンウィークとお盆は8:00〜18:00(最終入場17:30)に延長され、正月三が日は10:00〜15:30。休館は年末の12月29日から31日のみで、それ以外は無休です。
松本駅から松本城まではどう行きますか。
JR松本駅のお城口から徒歩約15分です。周遊バス「タウンスニーカー」の北コースも利用できます。中町通りや縄手通りを抜けて歩くと、寄り道しながらちょうどいい距離です。
松本城の混雑を避けるにはどうすればいいですか。
8時30分の開場直後がおすすめです。天守内の階段の流れがよく、写真にも人が入りません。桜の時期と連休は特に混むため、朝いちばんか夕方を狙ってください。
ベビーカーや車椅子で天守に入れますか。
天守内で車椅子を使用することはできません。国宝のためエレベーターやエスカレーターはなく、階段は狭く急で段差も大きくなっています。ベビーカーは管理事務所か天守入口で預けられます。
松本城は、上高地・松本モデルコースの2日目、朝いちばんに組み込むのが黄金ルート。全行程の回り方はモデルコースでどうぞ。
航空券も、まとめて比較
信州まつもと空港ゆきの国内線をFDA、JALなど横断比較。空席は日々動くので、早めのチェックが安心です。
















