
田代池・田代湿原(たしろいけ・たしろしつげん)
森を歩いていると、前ぶれもなく明るさが変わる。木立の先に、底まで見える浅い池。上高地でいちばん静かな「ひらけ」がここにあります。
このページでわかること
- 田代池・田代湿原が「突然ひらける」と言われる理由と、編集部5指標による評価
- 通年マイカー規制のもとでの行き方と、大正池から歩く自然研究路の所要時間
- 浅い池が凍りにくい理由と、湿原が季節ごとに見せる表情
- 編集部おすすめの過ごし方5選と、あわせて歩きたい近くの見どころ
- 上高地・乗鞍・白骨エリアの宿の料金比較(楽天、じゃらん、Booking.com)
田代池・田代湿原ってどんな場所?
大正池から自然研究路を歩いてくると、道はしばらく樹林の中を進みます。木漏れ日と足音だけの時間が続いたあと、唐突に空がひらけ、目の前に浅い池があらわれる。上高地公式が「樹林の中から突如として現れる」と書くとおりの登場のしかたで、はじめて歩く人はたいてい、ここで足を止めます。田代池は驚くほど浅い池です。水はどこまでも透きとおり、底の砂が茶褐色に光っている。梓川の伏流水が湧き出しているため水温が保たれ、真冬でも全面が凍りきることは少ないと言われます。池のまわりにひろがる田代湿原は、季節ごとに色を替えます。夏は緑、秋には一面が黄金色の草紅葉に染まり、その向こうに穂高連峰が立つ。河童橋のにぎわいも、大正池の三脚の列も、ここにはありません。木道の上で立ち止まって、水と草と山だけを見ている時間。上高地でいちばん「何もしない」が似合う場所であり、多くの人がバスの時間に追われて素通りしてしまう場所でもあります。大正池から河童橋へ歩くなら、ここで10分余分に立ち止まる価値があります。
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基本情報
| 名称 | 田代池・田代湿原(たしろいけ・たしろしつげん) |
|---|---|
| 所在地 | 長野県松本市安曇上高地 |
| エリア | 中部山岳国立公園(上高地)、標高約1,500m |
| 特徴 | 梓川の伏流水が湧く浅い池と、周囲にひろがる湿原 |
| 料金 | 無料(見学自由) |
| 開通期間 | 例年4月17日〜11月15日。冬期は閉鎖(最新の日程は上高地公式サイトでご確認ください) |
| アクセス | 大正池バス停から自然研究路を徒歩約25分、河童橋から徒歩約35分。通年マイカー規制のため沢渡またはあかんだなでシャトルバス、タクシーに乗換 |
| 所要時間の目安 | 池と湿原の散策で20〜30分 |
| ベストな時間帯 | 光が斜めに入る早朝。秋は草紅葉が朝日に輝きます |
行き方・駐車場
田代池・田代湿原は、大正池と河童橋をつなぐ自然研究路の途中にあります。大正池バス停から徒歩約25分、河童橋からは徒歩約35分。どちらから歩いても高低差はほとんどなく、木道が整備されています。大正池で降りて河童橋へ抜ける途中に立ち寄るのが、いちばん自然な組み立てです。上高地は通年マイカー規制です。自家用車はレンタカー、自動二輪を含めて釜トンネルより先へは入れません。松本市方面からは沢渡(さわんど)駐車場(1日800円)、高山市方面からはあかんだな駐車場(1日600円)に停め、シャトルバスかタクシーに乗り換えます。沢渡から上高地までのシャトルバスは往復2,800円、片道1,500円、所要約25〜30分。公共交通なら松本駅からアルピコ交通上高地線で新島々へ約30分、そこから上高地行きバスで約1時間です。釜トンネルの通行時間は通常5:00〜19:00、7月と8月のみ5:00〜20:00で、帰りのバスの最終時刻が行程の締切になります。最新の運行日程と時刻は上高地公式サイトで必ずご確認ください。沢渡やあかんだなまでの移動にレンタカーを使うなら、レンタカーの最安値比較からどうぞ。
レンタカーは沢渡・あかんだなまでの足に
上高地の中へは車で入れませんが、沢渡やあかんだなの駐車場までは車が便利です。松本や高山を組み合わせる旅なら、レンタカーとシャトルバスの組み立てが最も自由が利きます。夏休みと紅葉期は早めの手配が安心です。














季節ごとの楽しみ方
春(4〜5月)
開通直後は湿原がまだ枯れ色で、そのぶん残雪の穂高連峰がくっきりと際立ちます。人も少なく、静けさを独り占めできる季節です。
夏(6〜8月)
湿原が緑に覆われ、池の水はいっそう澄んで見えます。樹林を抜けた瞬間のひらけ方がもっとも劇的なのはこの季節です。
秋(9〜11月)
湿原一面が黄金色の草紅葉に染まります。穂高連峰の初雪と重なる時期は、白、金、緑の三段の色が並ぶ、この場所の一年でいちばんの表情です。
冬(11月中旬〜4月中旬)
閉山期間で、バスも宿も休みに入ります。一般の観光として訪れることはできません。次のシーズンの開通を待ちましょう。
編集部おすすめの過ごし方 5選

1. 樹林を抜けた瞬間に立ち止まる
この場所の主役は、実は「登場のしかた」です。暗い樹林から急に空がひらける。歩いてきた人にしか味わえない演出なので、スマホをしまって歩くのがおすすめです。

2. 水底をのぞき込む
驚くほど浅く、底の砂粒まで見えます。梓川の伏流水が湧き出しているため水温が保たれ、真冬でも全面凍結しにくいと言われます。手を入れずに、目で冷たさを確かめてください。

3. 草紅葉と穂高を一枚に収める
秋、湿原が黄金色に染まると、その向こうに穂高連峰が立ちます。上高地の写真の中でも、この構図を知っている人は多くありません。

4. 木道の上で何もしない
ベンチはありません。それでも、木道の端で立ち止まって10分過ごすだけで、この場所の価値は変わります。上高地でいちばん静かな時間がここにあります。

5. 大正池から河童橋への通り道として歩く
田代池だけを目的に来る人はまれです。大正池で降りて河童橋へ抜ける約1時間の道の途中に置くと、この谷の変化がいちばんよく分かります。
あわせて回りたい、近くの見どころ





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近くの人気飲食店
田代池のまわりに売店はありません。上高地の食事処は河童橋周辺と帝国ホテル、バスターミナルに集まっています。歩く前に、どこで食べるかを決めておくと安心です。
上高地帝国ホテルホテルラウンジ田代橋近く/宿泊者以外もラウンジを利用可📍Googleマップで現在地からのルートを見る1933年開業、赤い三角屋根が森に映える日本初の本格山岳リゾートホテル。ロビーラウンジは宿泊者以外も利用でき、アップルパイが名物です。営業時間は公式サイトでご確認ください。
五千尺ホテル上高地 LOUNGEカフェ・スイーツ河童橋のたもと/レアチーズケーキ、信州産りんごのアップルパイ📍Googleマップで現在地からのルートを見る河童橋の目の前に建つホテルのスイーツカフェ。穂高連峰を仰ぎながらケーキをいただく時間は、山を歩いたあとのごほうびそのものです。営業時間は公式サイトでご確認ください。
上高地食堂食堂・定食上高地バスターミナル隣接/早朝から営業📍Googleマップで現在地からのルートを見るバスターミナルの隣にある、上高地でもっとも気軽な食堂。早朝から開いているので、始発のバスで着いてそのまま朝食、という使い方ができます。
大正池ホテルホテル・食事処大正池バス停すぐ/池のほとりに建つ一軒宿📍Googleマップで現在地からのルートを見る大正池のほとりに建つ一軒宿。バス停の目の前なので、朝靄の大正池を狙う人の拠点になります。食事の提供内容と時間は公式サイトでご確認ください。
※営業時間、定休日は季節により変動することがあります。訪問前に最新情報をご確認ください。
撮影のコツ
田代池は、派手さでは大正池や河童橋に負けます。それでも通う人がいるのは、光と季節が合ったときの一枚が別格だからです。
斜めの光が入る時間を選ぶ真上からの光では、浅い水の透明感が出ません。朝や夕方の斜光が水底の砂を照らすと、この池だけの茶褐色が浮かび上がります。
おすすめ時間帯:早朝(斜光+無風)
秋は草紅葉と穂高を重ねる湿原が黄金色になる時期に、穂高連峰の初雪が重なると、白と金が一枚に収まります。年に数日しかない条件です。
おすすめ時期:10月中旬〜下旬(草紅葉)
水底に寄って撮る山を入れない一枚も撮ってみてください。透きとおった水と底の砂だけで、この場所の性格が伝わります。
レンズの目安:標準〜中望遠(水面の質感が出る)
木道を線として使う湿原を貫く木道は、そのまま構図の線になります。奥行きが生まれ、歩いてきた道のりが写真に入ります。
マナー:木道から出ない(湿原の植生保護のため)
このエリアの宿(料金比較)
田代池の魅力は、人の少ない時間帯にこそ出ます。日帰りのバスが動き出す前の朝と、引けたあとの夕方。上高地に泊まると、その両方に立ち会えます。上高地内のホテルのほか、沢渡や乗鞍高原、白骨温泉の宿から通う組み立ても人気です。

上高地・乗鞍・白骨エリア
山岳リゾートと温泉宿から選べる※上記は表示イメージのサンプル価格です。実際の料金・プラン・空室状況は各予約サイトの最新情報をご確認ください。
あると助かるアイテム
田代池は自然研究路の途中にあり、売店も自動販売機もありません。大正池から河童橋まで通しで歩く前提の装備が要ります。
トレッキングシューズ自然研究路は木道と砂利道が続きます。大正池から河童橋まで通しで歩くと約1時間。距離が長いので、足元の安定が一日を左右します。
マウンテンパーカー(防風・撥水)湿原はひらけているぶん風が抜けます。標高約1,500m、真夏でも朝晩は冷え込むので、防寒と雨よけを兼ねる一枚が要ります。
虫除けスプレー湿原まわりは初夏から夏にかけて虫が出ます。立ち止まって景色を眺める時間が長い場所だからこそ、効いてきます。
ステンレスボトル/水筒田代池の周辺に自動販売機はありません。歩き通す前提なら、河童橋か大正池で水分を確保してから入るのが安心です。
双眼鏡湿原には野鳥が集まります。対岸の穂高連峰の稜線も、双眼鏡があると表情がぐっと近づきます。
よくあるご質問(FAQ)
上高地へマイカーで行けますか。
行けません。上高地は通年マイカー規制で、自家用車はレンタカーや自動二輪を含めて釜トンネルより先へ入れません。松本方面からは沢渡駐車場(1日800円)、高山方面からはあかんだな駐車場(1日600円)に停め、シャトルバスかタクシーに乗り換えます。
田代池へはどうやって行きますか。
大正池バス停から自然研究路を徒歩約25分、河童橋からは徒歩約35分です。高低差はほとんどなく木道が整備されているので、大正池で降りて河童橋へ抜ける途中に立ち寄るのが自然な順路です。
田代池は冬に凍りますか。
梓川の伏流水が湧いているため水温が保たれ、真冬でも全面が凍りきることは少ないと言われます。ただし上高地は例年11月15日で閉山し、冬期は一般の観光として訪れることはできません。
田代池と田代湿原は違う場所ですか。
隣り合った一体の場所です。伏流水が湧く浅い池が田代池、その周囲にひろがる草地が田代湿原で、同じ木道から続けて見られます。
田代池はいつでも訪れることができますか。
できません。上高地の開通期間は例年4月17日〜11月15日で、冬期は閉鎖されます。釜トンネルの通行時間は通常5:00〜19:00、7月と8月のみ5:00〜20:00です。最新の日程は上高地公式サイトでご確認ください。
田代池・田代湿原は、上高地・松本 1泊2日モデルコースで大正池から河童橋へ歩く途中の立ち寄り先。素通りせず10分立ち止まる価値があります。全行程の回り方はモデルコースでどうぞ。
航空券も、まとめて比較
信州まつもと空港ゆきの国内線をFDA、JALなど横断比較。遠方から上高地を目指すなら、松本または高山を起点にする組み立てが便利です。空席は日々動くので早めのチェックが安心です。
















