
牛留池(うしどめいけ)
風が止むのを待つ。それだけで、水面にもう一つの乗鞍岳が現れる。木道を5分歩いた先の、静かな池。
このページでわかること
- 牛留池で「逆さ乗鞍」を見るための条件と、編集部5指標による評価
- 休暇村乗鞍高原から木道を5分ほど、起伏の少ない散策路の歩き方
- 名物「ねまがりの松」と、季節ごとに咲く水辺の花
- 編集部おすすめの過ごし方5選と、あわせて回りたい近くの見どころ
- 乗鞍高原エリアの宿の料金比較(楽天、じゃらん、Booking.com)
牛留池ってどんな池?
乗鞍高原には、音のある場所と、音のない場所があります。滝が前者なら、牛留池は完全に後者です。休暇村乗鞍高原の裏手から木道をたどって5分ほど。針葉樹に囲まれた小さな池に出た瞬間、さっきまで聞こえていた自分の足音まで消えます。この池の名物は、風が止んだときにだけ現れます。水面がガラスのように平らになると、そこに乗鞍岳がもう一つ、上下逆さまに立ち上がる。世に言う「逆さ乗鞍」です。ただしこれは待たないと見られません。風はいつも吹いているし、水面はいつも少し揺れている。だから訪れた人は、木道の上でただ待ちます。風が止み、波紋が消え、山が水の中に降りてくるまでの数十秒。その静けさが、この池のすべてです。池のほとりにはもう一つの主役、「ねまがりの松」があります。雪の重みに押されて幹が大きく曲がり、輪のようになった姿は、この土地の冬の厳しさを一本の木で語っています。季節の花も豊かで、5月には水芭蕉、6月にかけてはミツガシワの白い花が水面を埋めます。滝を見て、山を見上げて、最後にここへ来る。乗鞍高原の一日は、この静けさで締めるのがいちばん美しい形です。
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基本情報
| 名称 | 牛留池(うしどめいけ) |
|---|---|
| 所在地 | 長野県松本市安曇(乗鞍高原) |
| 見どころ | 風のない晴天時に水面へ映る「逆さ乗鞍」、雪の重みで曲がった「ねまがりの松」 |
| 料金 | 無料(散策自由) |
| 歩き方 | 休暇村乗鞍高原の裏手から木道が続き、徒歩5分ほど。起伏が少なく歩きやすい道です |
| アクセス | 乗鞍高原。マイカー規制の対象外で自家用車で行けます |
| 所要時間の目安 | 散策と撮影で30分ほど。周辺の遊歩道とつなげれば半日 |
| 季節の花 | 5月に水芭蕉、6月にかけてミツガシワの白い花。野鳥観察にも向きます |
行き方・駐車場
牛留池は乗鞍高原の中ほど、休暇村乗鞍高原の裏手にあります。乗鞍のマイカー規制の対象外なので、自家用車でそのまま向かえます。規制されるのは三本滝ゲートから先、乗鞍山頂(畳平)へ向かう乗鞍エコーラインの区間です。休暇村乗鞍高原の周辺から木道が池まで続いており、徒歩5分ほど。起伏の少ないゆるやかな道で、乗鞍高原の散策路の中でもいちばん気軽に歩けます。畳平まで足を延ばすなら、乗鞍高原観光センター周辺の駐車場に車を置いてシャトルバスへ。シャトルバスは2026年7月1日〜10月31日の運行で、乗鞍高原観光センターから乗鞍山頂(畳平)まで大人 往復2,600円、片道1,550円(乗鞍岳自動車利用適正化協力金 大人200円を含む)。全便事前予約制ではなく予約優先制で、空席があれば予約なしでも乗車できます。レンタカーの最安値比較もあわせてどうぞ。
朝の無風を狙うなら、車が効く
逆さ乗鞍がいちばん出やすいのは風の穏やかな朝。バスの本数が限られる乗鞍高原で、その時間に池のほとりに立つには、動かせる車があるかどうかで決まります。














季節ごとの楽しみ方
春(4〜5月)
5月には水芭蕉が咲き、池の向こうの乗鞍岳にはまだ雪。白い山と白い花が同時に見られる、この池がいちばん華やぐ季節です。
夏(6〜8月)
6月にかけてミツガシワの白い花が水面を埋めます。野鳥の種類も多く、バードウォッチング向き。木道の日陰は涼しく、避暑の散歩に最適です。
秋(9〜11月)
周囲の森が色づき、水面が紅葉をそのまま映します。空気が澄んで乗鞍岳の稜線がくっきり出るので、逆さ乗鞍の狙い目でもあります。
冬(12〜3月)
深い雪に包まれる季節。ねまがりの松を曲げたのがこの雪だと実感できます。訪れるならスノーシューなどの装備と、現地での最新情報の確認を。
編集部おすすめの過ごし方 5選

1. 風が止むのを、ただ待つ
逆さ乗鞍は待つ人だけが見られます。水面が平らになり、波紋が消え、山が水の中に降りてくる数十秒。この待ち時間そのものが、牛留池でいちばん贅沢な過ごし方です。

2. 「ねまがりの松」に、冬の重さを見る
幹が輪を描くほど曲がった松。これは雪の重みが何十年もかけて作った形です。夏の緑の中で、この一本だけが冬の話をしています。樹根を守るため、柵の中には入らないでください。

3. 水辺の花を、しゃがんで見る
5月の水芭蕉、6月にかけてのミツガシワ。立ったままだと「白いもの」ですが、しゃがむと一つひとつが花になります。木道の上から、そっと覗いてみてください。

4. 野鳥の声だけを聴く時間をつくる
この池は音がありません。だからこそ野鳥の声がよく通ります。スマホをしまって数分立っていると、さっきまで気づかなかった数の鳥が鳴いていることに気づきます。

5. 滝めぐりの「締め」に置く
番所大滝の轟音、善五郎の滝の飛沫、三本滝の山道。一日ぶんの音を浴びた耳で、最後にこの静けさに立つ。同じ乗鞍の水がこうも違うのかと、体でわかります。
あわせて回りたい、近くの見どころ

一の瀬園地
草原と湿原、点在する池を巡るトレイル。まいめの池、どじょう池など、水面に山を映す池が牛留池のほかにもあります。高低差が少なく家族連れ向きです。



三本滝
水源の異なる3本が一点で合流する日本の滝百選。標高約1,800m、三本滝レストハウスから徒歩約25分の山道です。乗鞍三滝でいちばん歩きます。

乗鞍畳平・お花畑
標高2,702m、バスで行ける日本最高所の高山帯。牛留池の水面に映るあの山の、上まで行けます。マイカーでは入れずシャトルバスに乗り換え。夏でも寒いので防寒着を。
近くの人気飲食店
牛留池の入口は休暇村乗鞍高原。食事は乗鞍高原の各所に点在します。乗鞍の名物は在来種の「番所そば」で、カフェの多さも実はこの高原の特徴です。のりくら観光協会の公式サイトが紹介している、実在するお店を挙げます。
休暇村乗鞍高原レストラン・売店信州ブランド食材のランチ/土産の売店あり📍Googleマップで現在地からのルートを見る牛留池へ向かう木道の起点。信州ブランドの食材を使ったランチと売店があり、宿泊者以外の立ち寄りにも使えます。池の散策と最も相性のいい一軒です。
そば処 合掌そば処在来種の番所そばを自家製粉/とうじ蕎麦が一推し📍Googleマップで現在地からのルートを見る在来種の番所そばや県内の玄蕎麦を自家製粉する店。とうじ籠に入れた蕎麦を出汁にくぐらせる郷土食「とうじ蕎麦」が一推しです。
カフェ・シヨンカフェ山の眺めとヤギミルクのソフトクリーム📍Googleマップで現在地からのルートを見るのりくら観光協会がカフェとして紹介する一軒で、山の眺めとヤギミルクのソフトクリームが名物。池で静けさを味わったあとの、ゆるい時間にどうぞ。
ヤムヤムツリーカフェ・バウムクーヘン日本一標高の高いバウムクーヘン工房📍Googleマップで現在地からのルートを見るのりくら観光協会が「日本一標高の高いバウムクーヘン工房」と紹介するカフェ。乗鞍高原がカフェの多い高原だと知る、その入口になる一軒です。
※営業時間、定休日は季節により変動することがあります。訪問前に最新情報をご確認ください。
撮影のコツ
牛留池の写真は、腕より「風待ち」で決まります。機材の差より、待てるかどうかの差が出る場所です。
逆さ乗鞍は、朝の無風を狙う風が弱いのは一般に朝です。水面が鏡になる瞬間は数十秒で終わることもあります。カメラを構えたまま待ち、波紋が消えた瞬間に切る。それが唯一の攻略法です。
山が雲をかぶったら、森を映す乗鞍岳が雲に隠れる日も多いものです。そんな日は山を諦めて、水面に映る森だけを撮ってください。上下対称の緑は、それだけで一枚になります。
ねまがりの松は、幹の輪を主役にする木の全身を入れると、あの独特の曲がりが背景に負けます。輪になった幹に寄り、背後の樹林をぼかすと、雪の重みという物語が写ります。柵の外から撮ってください。
花の季節は、水面を「面」で撮るミツガシワや水芭蕉が咲く時期は、一輪に寄るより水面いっぱいの白を面として写すほうが、この池の初夏らしさが出ます。木道から身を乗り出しすぎないよう注意を。
このエリアの宿(料金比較)
牛留池の逆さ乗鞍は、風の穏やかな朝がいちばんの狙い目。つまり、この景色は泊まった人のためにあるようなものです。木道まで歩いて数分の場所に宿があるという事実が、そのまま一泊の理由になります。

乗鞍高原(上高地・乗鞍・白骨エリア)
高原の池と滝めぐり向き※上記は表示イメージのサンプル価格です。実際の料金・プラン・空室状況は各予約サイトの最新情報をご確認ください。
あると助かるアイテム
木道を5分歩くだけの気軽な場所ですが、待つ時間が長くなるのがこの池の特徴です。静かに待つための道具を選びました。
ウォーキングシューズ起伏の少ない木道なので登山靴までは不要ですが、朝露や雨で木道は滑ります。滑りにくい底の歩きやすい靴がちょうどいい塩梅です。
双眼鏡牛留池は野鳥の種類が多い場所です。声はすれど姿は見えず、で終わらせないために。水面の向こうの乗鞍岳の稜線を追うのにも使えます。

逆さ乗鞍を待つあいだ、体は動きません。標高の高い高原では、じっとしているだけで冷えてきます。羽織れる一枚が「もう少し待とう」を可能にします。
マウンテンパーカー(防風・撥水)
虫除けスプレー水辺で、じっと立って待つ。虫にとっては絶好の条件です。風待ちの数十分を快適にするかどうかは、これ一本で決まります。
ステンレスボトル/水筒木道の先に自販機はありません。温かい飲み物を入れていくと、風待ちの時間が一気に居心地のいいものに変わります。
よくあるご質問(FAQ)
牛留池で「逆さ乗鞍」はいつ見られますか。
風がなく水面が鏡のように静まった晴天時に見られます。風が穏やかなのは一般に朝で、条件が揃うのは数十秒ということもあります。木道の上で風が止むのを待つのがいちばんの近道です。
牛留池までどれくらい歩きますか。
休暇村乗鞍高原の裏手から木道が続き、徒歩5分ほどです。起伏が少ないゆるやかな道で、乗鞍高原の散策路の中でも特に歩きやすい場所です。
牛留池へはマイカーで行けますか。
行けます。牛留池は乗鞍高原にあり、マイカー規制の対象外です。規制されるのは三本滝ゲートから先、乗鞍山頂(畳平)へ向かう乗鞍エコーラインの区間です。
「ねまがりの松」とは何ですか。
牛留池のほとりにある、雪の重みで幹が輪を描くほど曲がった松です。樹根を保護するため周囲に柵が設けられていますので、柵の外から観賞、撮影してください。
牛留池で花はいつ咲きますか。
5月に水芭蕉、6月にかけてミツガシワの白い花が水面を彩ります。夏にかけては野鳥の種類も多く、バードウォッチングにも向いた場所です。
牛留池は、上高地・松本 モデルコースの乗鞍高原プランで、朝いちばんか滝めぐりの締めに置くのが正解。全行程の回り方はモデルコースでどうぞ。
航空券も、まとめて比較
信州まつもと空港ゆきの国内線をはじめ、主要空港からのフライトを横断比較。空席は日々動くので早めのチェックが安心です。
















