
金作原(きんさくばる)
頭上を覆うヒカゲヘゴの葉が、太古の森のように空を切り取る。奄美の森の奥へ、認定ガイドと一緒に一歩ずつ入っていく。
このページでわかること
- 巨大なヒカゲヘゴが茂る金作原の見どころと、編集部5指標による評価
- 「奄美群島認定エコツアーガイド」(有料)の同伴が必要な利用ルールと、ガイドの探し方
- 認定ガイド車両とタクシーは同じ時間帯に10台まで、現地に駐車場とトイレがない点の注意
- ルリカケスやオオトラツグミなど、森で出会える可能性のある生き物
- 名瀬の焼鳥と島料理の店、名瀬のホテルサンデイズ奄美の料金(楽天トラベル、Agoda)
金作原ってどんなところ?
名瀬の市街地から、山あいへ車で約30分。奄美大島の山々のなかでも天然の亜熱帯広葉樹が多く残る金作原は、世界自然遺産のエリアに広がる森です。林道に立って見上げると、傘のように葉を広げた巨大なヒカゲヘゴが幾重にも重なり、太古の森に迷い込んだかのような景色が続きます。幹や枝に着生するオオタニワタリ。規制区間の終点には、樹齢150年以上とされるオキナワウラジロガシの巨木が根を張ります。奄美群島の年間の降水量は約3,000ミリ(環境省)。雨がつくるこの湿った森には、国の天然記念物ルリカケスをはじめ、オオトラツグミやキノボリトカゲなど、奄美ならではの生き物が暮らしています。この森を守るため、金作原には平成31年2月から利用ルールがあります。訪れるときは「奄美群島認定エコツアーガイド」(有料)に同伴してもらうことが求められています。ガイドに教わりながら歩くと、梢で鳴く鳥、葉を伝って落ちる雫、足もとの湿った土の匂いが、ひとつながりの気配として迫ってきます。森そのものが呼吸しているように感じられるはずです。
フォトギャラリー




基本情報
| 名称 | 金作原(きんさくばる) |
|---|---|
| 所在地 | 鹿児島県奄美市名瀬朝戸金作原 |
| 利用ルール | 「奄美群島認定エコツアーガイド」(有料)の同伴での利用。平成31年2月に導入 |
| 規制区間 | 三叉路の駐車スペースからオキナワウラジロガシの巨木まで約2km(三叉路から金作原ゲートまで約1.1km、ゲートから巨木まで約0.87km) |
| 車両の制限 | 認定ガイド車両とタクシーは同じ時間帯に10台以下。ツアー数が上限に達すると、希望の時間帯に利用できない場合あり |
| 駐車場 | なし。トイレもありません |
| アクセス | 奄美市内から車で約30分 |
| 問い合わせ | 奄美市 世界自然遺産課(0997-52-1111) |
行き方・駐車場
金作原は、名瀬の市街地から車で約30分、山の中の林道の先にあります。利用ルールにより、金作原は「奄美群島認定エコツアーガイド」(有料)が催行するツアーで訪れるのが決まりです。規制の対象は、三叉路の駐車スペースからオキナワウラジロガシの巨木までの約2km。認定ガイドの車両とタクシーは同じ時間帯に10台までに制限されていて、ツアー数が上限に達すると、希望の時間に入れないことがあります。現地には駐車場もトイレもありません。ツアーは早めに予約し、トイレは出発前に済ませておきましょう。
森の前後の移動はレンタカーで
金作原へは認定ガイドのツアーで入りますが、名瀬までの移動や、住用のマングローブ、北部の海など島内の周遊は車が基本です。奄美空港でレンタカーを借りておけば、森を歩いた翌日も自由に動けます。














季節ごとの楽しみ方
春(4〜5月)
森全体が明るい緑に包まれ、野鳥のさえずりも賑やかになる季節。気温も穏やかで、森歩きにちょうどいい時期です。
夏(6〜8月)
深い森の中は日差しが遮られますが、湿度は高め。虫よけと飲み物をしっかり用意し、ガイドの案内に従って歩きましょう。
秋(9〜11月)
台風が近づく時期は天候が崩れやすいので、ツアーの催行状況をガイドに確かめておくと安心です。雨上がりの森は、緑の匂いがひときわ濃く感じられます。
冬(12〜3月)
冬でも奄美は本州ほど冷え込みませんが、森の中は街なかより気温が下がります。薄手の上着を一枚持っていきましょう。
編集部おすすめの過ごし方 5選
1. ヒカゲヘゴの森を見上げる
傘のように葉を広げた巨大なヒカゲヘゴが、空を覆うように重なり合います。林道で立ち止まって真上を見上げると、この森が「太古の森」にたとえられる理由がわかります。
2. オキナワウラジロガシの巨木に会う
規制区間の終点に立つのは、樹齢150年以上とされるオキナワウラジロガシの巨木。大きく張り出した根元に立つと、森が積み重ねてきた時間の長さに圧倒されます。
3. 森の生き物の気配を探す
国の天然記念物ルリカケスをはじめ、オオトラツグミやサシバなどの野鳥、希少な植物のカゴメラン。姿を見られるかは運しだいですが、ガイドと一緒なら小さな気配にも気づけます。
4. 雨の森の音に耳を澄ます
奄美群島の年間の降水量は約3,000ミリ(環境省)。葉から落ちる雫の音や、湿った土の匂いは、雨の多い島の森ならではの贈りものです。少し足を止めて、目を閉じてみてください。
5. ガイドの話で森を読み解く
奄美群島認定エコツアーガイドの案内があれば、ただ歩くだけでは見過ごしてしまう植物や生き物の話が聞けます。森を守るルールの意味も、歩きながら自然と腑に落ちていきます。
あわせて回りたい、近くの見どころ

大浜海浜公園
緑の奥で一日を過ごしたら、夕方は西の海へ。「日本の渚百選」に選ばれた白い砂浜の先で、東シナ海に日が沈んでいきます。森の湿った空気から、潮風の吹く浜へ。同じ日に島の二つの顔に出会えます。

黒潮の森マングローブパーク
山の森の次は、川と海が出会う水辺の森へ。住用湾の河口に広がるマングローブ原生林は、西表島に次ぐ国内2番目の規模です。道の駅のパークからカヌーで漕ぎ出せて、入園は無料です。
近くの人気飲食店
金作原の周辺は深い森で、飲食店はありません。ツアーを終えたら名瀬の市街地へ戻り、島の味で一日を締めくくりましょう。
- 焼鳥屋・島料理てっちゃん 名瀬店焼鳥、島料理📍Googleマップで現在地からのルートを見る
焼鳥をはじめとする鶏料理と、奄美の郷土料理の店。化学調味料を使わず塩だけで味付けする鶏飯や、鶏飯の具をのせた「けいはんラーメン」も人気です。営業は15:00〜22:30、定休は月曜と火曜。奄美市名瀬港町3-5。
※営業時間、定休日は季節により変動することがあります。訪問前に最新情報をご確認ください。
アクティビティ
金作原の森へは、奄美群島認定エコツアーガイド(有料)のツアーで入ります。ガイドの探し方と申し込みの実情を、自治体の公式情報をもとにまとめました。
- 認定エコツアーガイドと歩く金作原の森
三叉路の駐車スペースからオキナワウラジロガシの巨木までの規制区間を、認定ガイドの案内で訪ねます。ガイドは奄美群島エコツーリズム推進協議会が認定した、島の自然と文化に深い知識を持つ人たちです。同じ時間帯に入れる車両は10台までと決まっているため、希望の時間が埋まることもあります。
奄美市公式サイトの金作原のページから、奄美群島広域事務組合の「奄美群島認定エコツアーガイド」の紹介ページへ進めます。奄美大島在住の認定ガイドが紹介されていて、ツアーの予約は各ガイドへ自分で連絡して申し込みます。
このエリアの宿(料金比較)
ホテルサンデイズ奄美は、名瀬の市街地の矢之脇町にあるホテルです。金作原へは名瀬の市街地から車で約30分。ツアーの前後に動きやすく、森を歩いた日の夜は、奄美の自然を望む展望大浴場でゆっくり湯に浸かれます。
奄美大島(名瀬エリア)
ホテルサンデイズ奄美※表示の料金は2026年9月23日取得時点の目安です。実際の料金、プラン、空室状況は各予約サイトの最新情報をご確認ください。
あると助かるアイテム
雨の多い亜熱帯の森を、ガイドと一緒に歩く場所。足元と虫、野鳥の観察に役立つものを選びました。
トレッキングシューズ雨の多い森の林道は、足元が濡れていることもあります。滑りにくい靴底のトレッキングシューズなら安心して歩けます。
虫よけスプレー湿度の高い亜熱帯の森では、虫よけが欠かせません。ツアーの集合前に、足元から首まわりまでしっかり使っておきましょう。
双眼鏡ルリカケスやオオトラツグミは、梢の高いところにいることも。軽いコンパクト双眼鏡があれば、ガイドが見つけた鳥をすぐに追えます。
ステンレスボトル/水筒森の中に売店はなく、トイレもありません。蒸し暑い日に歩き通せるよう、出発前に飲み物を用意しておきましょう。
マウンテンパーカー(防風・撥水)雨の多い森では、歩いている途中に空模様が変わることもあります。山の中は街より肌寒く感じる日もあるので、撥水の上着を一枚持っていくと心強いです。
よくあるご質問(FAQ)
金作原には個人で行けますか。
金作原を利用するときは、「奄美群島認定エコツアーガイド」(有料)の同伴が求められています。認定ガイドが催行するツアーを予約して訪れてください。
金作原の規制区間はどこですか。
三叉路の駐車スペースから、オキナワウラジロガシの巨木までの約2kmです。三叉路から金作原ゲートまでが約1.1km、ゲートから巨木までが約0.87kmです。
駐車場やトイレはありますか。
現地に駐車場とトイレはありません。トイレは出発前に済ませておいてください。
金作原ではどんな生き物に出会えますか。
国の天然記念物ルリカケスをはじめ、オオトラツグミやサシバなどの野鳥、キノボリトカゲ、希少な植物のカゴメランなどが暮らしています。出会えるかどうかは運しだいです。
金作原へのアクセスを教えてください。
奄美市内から車で約30分です。認定ガイドの車両とタクシーは同じ時間帯に10台以下に制限されているため、ツアーは早めに予約してください。
金作原は、奄美群島認定エコツアーガイドのツアーで訪れる森です。森を歩いた日の夕方は、名瀬の市街地に近い大浜海浜公園で、東シナ海に沈む夕日を眺めて一日を締めくくるのもおすすめです。
写真クレジット: 金作原の林道沿いの木生シダ(Navian, パブリックドメイン)/霧に包まれた金作原の森(Asset utilitist, CC0 1.0)/金作原の巨木と板根(Asset utilitist, CC0 1.0)/霧の中で見上げた金作原の林冠(Asset utilitist, CC0 1.0)/朝の光に照らされた大浜のヤシと護岸(Kzaral, CC BY 2.0)/住用湾の河口に広がるマングローブの森(Vanquish0, CC BY-SA 3.0)。
奄美空港ゆきの航空券も、まとめて比較
金作原の森をめざす旅も、空の玄関口は島の北部にある奄美空港です。森のツアーは予約で時間が決まるので、ガイドとの集合に無理なく間に合う便を選ぶと、当日を落ち着いて迎えられます。
















