「観光の店じゃなくて、島の人が普段食べてる店に行きたい」。
石垣島に着いた日、レンタカーの窓から八重山の空を見上げながら、そう決めた。海の青さは、もう知っている。今回の旅の主役は、この島の台所だ。
朝は、できたての豆腐から
旅の初日、まだ薄暗いうちに向かったのは、島の人が朝ごはんに通う豆腐の店。おかみさんが「できたてだからね」と出してくれたゆし豆腐そばは、湯気ごとすくって食べる一杯だった。ふわふわの豆腐が、かつおだしの中でほろりと崩れる。前の晩に泡盛を過ごした体に、やさしくしみわたっていく。石垣島の朝は、この一杯で始めるのが正解らしい。観光地の派手さはないのに、なぜか胸の奥まで温かくなった。

川平湾の青と、南国の果実
二日目は北へ車を走らせ、川平湾へ。展望台から見下ろす海は、青とも緑とも言い切れない不思議な色をしていた。世界でも指折りの絶景と評判の湾を眺めたあと、近くの農園カフェへ。自家栽培のパッションフルーツを搾ったジュースは、驚くほど濃くて、甘ずっぱい。ほてった体に、島の太陽をそのまま流し込んだような一杯だった。旅の途中で寄り道した店の味ほど、あとになって恋しくなる。

丘の上の、ジェラート休憩
午後は海を見下ろす小高い丘へ。自家牧場の牛乳で作るというジェラートの店は、テラスからまるごと海が見わたせた。紅いもと塩ミルクをひとさじずつ。濃厚なのに後味は軽く、島の風に吹かれながら食べると、甘さがすっと立ち上がる。観光の合間のたった十五分の休憩が、この旅でいちばん贅沢な時間だった気がする。遠くの水平線を、ただぼんやりと眺めていた。

有名な店より、通いたくなる店。
この島の味は、人の距離の近さでできている。
石垣牛と泡盛が待つ、島の夜
夜は市街地の路地へ。予約でようやく取れた焼肉店で、炭火の上に石垣牛をそっとのせる。脂がじゅっと音を立て、口に運ぶととろけて消えた。近くの海鮮居酒屋では、近海のまぐろが皿からこぼれそうなほど。グラスの中は、島の蔵の泡盛だ。カウンター越しに大将と交わす他愛のない会話と、隣り合った旅人の笑い声。誰かの記念日でもない、ただの平日の夜が、この島ではちゃんと宴になる。

最後の夕陽と、忘れられない一皿
最終日の夕方、西の浜に降りて、燃えるような夕陽を眺めた。空も海も、ゆっくりとオレンジに染まっていく。この数日間、絶景の展望台よりも、食堂ののれんをくぐる瞬間のほうが、ずっと胸が高鳴っていた気がする。八重山そばの朝、石垣牛の夜、丘の上のジェラート。石垣島は、青い海の島で、そして間違いなく、おいしい島だった。また来る理由なら、もう胃袋がぜんぶ覚えている。

マリンちゃんさあ、あなたも
味わいに行こう。
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登録不要ですぐ試せます・1日3回まで無料ここからは、はじめての石垣島グルメでも迷わないための実用ガイドです。地元の人が通う名店16軒を八重山そば、海鮮居酒屋、カフェ飯、島スイーツ、石垣牛の5カテゴリに分けて、営業時間、定休日、予算、空港からの所要時間つきで紹介。実際の営業時間で組んだ食べ歩き1日モデルプラン、旅程づくりに効く定休日早見表、名物の相場、宿の料金比較まで、この1ページで石垣島の食は全部わかります。
石垣島に来たら、最初の一食は迷わず八重山そばを。丸い細麺、あっさり澄んだかつおと豚のだし、そして三枚肉やかまぼこの素朴な盛り付け。相場は1杯600〜1,000円前後と旅の財布にやさしく、どの店も昼が勝負です。人気店はスープや麺が切れ次第のれんを下ろすので、開店直後の入店がいちばん確実です。
明石食堂八重山そば石垣・伊原間★3.58958件島の北部、伊原間(いばるま)の集落にある行列必至の食堂。週にわずか三日、木金土だけのれんを上げます。骨付きのソーキがどんとのった八重山そばに加え、名物のかつ丼やかき氷を目当てに、島じゅうから人が集まります。売り切れ次第終了なので、開店前から並ぶのが確実です。
来夏世八重山そば石垣・市街★3.52791件赤瓦の古民家でいただく、島でも指折りの八重山そばの名店。かつおと豚のだしがやさしく溶け合ったスープに、細い麺がよく合います。営業は昼のみ、しかも週四日と限られるうえ、スープがなくなり次第閉まるため、早めの来店が安心です。ジューシー(炊き込みご飯)を添えるのが定番。
とうふの比嘉ゆし豆腐石垣・市街★3.491,072件朝6時半から開く、できたての島豆腐で知られる朝ごはんの名店。ふわふわのゆし豆腐がたっぷり入った「ゆし豆腐そば」は、宿の朝食を一回抜いてでも食べに行く価値があります。搾りたての豆乳やおからも人気。午前中で閉まるので、早起きして向かいましょう。
島そば一番地八重山そば石垣・市街★3.49681件市街地の中心にあり、昼も夜も通せる貴重な一軒。三枚肉とかまぼこがのった王道の八重山そばに、島唐辛子の泡盛漬け「こーれーぐーす」を垂らしていただくのが島流です。夜の部もあるので、飲んだあとの締めの一杯にも重宝します。具材やスープが切れ次第、早じまいすることもあります。
石垣島は近海でまぐろが揚がる島。市街地の新栄町、大川あたりには、その日の地魚を出す海鮮居酒屋や島料理の名店が集まります。どの店も夜のみの営業で、人気店ばかりなので、旅程が決まったら早めの電話予約が鉄則です。
ひとし 本店海鮮石垣・新栄町★3.691,194件石垣島でいちばん予約が取れないと言われる、海鮮居酒屋の代名詞。近海のまぐろを、こぼれるほど盛った「まぐろてんこ盛り」や握りでたっぷり味わえるのが看板です。旅程が決まったら真っ先に電話を。石敢當店など姉妹店もありますが、まずは本店の活気を体験してほしい一軒です。予算3,000〜4,000円ほど。
あだん亭島料理石垣・大川★3.51296件八重山の郷土料理を落ち着いて味わえる、大人のための島料理店。イカスミ汁やグルクンの唐揚げ、島豆腐の料理など、家庭の味が並びます。泡盛の品ぞろえも豊富で、島の夜をしっぽりと過ごしたい人にぴったり。人気店なので予約がおすすめです。予算3,000〜4,000円ほど。
えいこ鮮魚店海鮮石垣・新栄町★3.50276件鮮魚店が営む、魚のうまさに正直な海鮮居酒屋。その日に仕入れた地魚の刺身や、豪快な海鮮丼をリーズナブルにいただけます。予算2,000〜3,000円ほどと財布にやさしいのも魅力です。席数が多くないうえ人気なので、予約がおすすめ。月に一日から二日の不定休があります。
そば以外の昼ごはんなら、南国気分のガーリックシュリンプと島グルメバーガーを。どちらも市街地やビーチから近く、観光の合間にふらりと寄れます。
石垣島ガーリックシュリンプ REHELLOW BEACHシュリンプ石垣・真栄里★3.55652件真栄里ビーチのそば、南国気分でガーリックシュリンプをほおばれる島野菜カフェ。プリプリのエビとにんにくの香りが食欲を直撃します。テイクアウトもできるので、ビーチに持ち出して海を眺めながら食べるのも格別。基本は無休ですが、例外はSNSで告知されます。
バニラデリバーガー石垣・市街★3.48463件ハワイの風を感じる、島のグルメバーガーとロコモコの店。ボリューム満点のプレートやサンドが人気で、旅の昼ごはんにぴったりです。市街地にあり、ユーグレナモールの散策途中に立ち寄れます。曜日で営業時間が変わるので、来店前に確認を。
強い日差しの島では、おやつ休憩も旅の大事な一部。丘の上の絶景ジェラートから、市街地の手作りジェラート、農園のパッションフルーツジュースまで、数百円で幸せになれる寄り道がそろっています。
ミルミル本舗 本店ジェラート石垣・新川★3.611,266件海を見下ろす小高い丘の上に立つ、石垣島ジェラートの聖地。自家牧場の牛乳と島の果実で作るジェラートは濃厚そのものです。マンゴーや紅いもなど島色のフレーバーを、絶景のテラスで味わえます。ハンバーガーなどの軽食もあり、夕陽の時間帯もおすすめ。
ハウ・トゥリー・ジェラートジェラート石垣・大川★3.58391件市街地の路地にある、素材にこだわった手作りジェラートの店。島のフルーツやハーブを使った季節替わりのフレーバーが並び、散策の途中のクールダウンにぴったりです。営業時間は季節で変わり、12月から1月は冬季休業となります。ユーグレナモールからも歩けます。
川平ファーム農園カフェ石垣・川平★3.50202件川平湾にほど近い、農園直営のカフェ。看板は自家栽培のパッションフルーツを使った濃厚なジュースです。南国のフルーツの甘ずっぱさが、川平観光でほてった体にしみわたります。おみやげのジャムやジュースも評判。木曜、金曜が定休なので、訪問日にご注意を。
石垣島の夜のごちそうといえば、やっぱり石垣牛。とろける霜降りを炭火の焼肉で、あるいは厚切りのステーキで。予算はおおむね6,000〜8,000円が目安です。どこも人気店なので、旅程が決まったらすぐ電話予約が鉄則。昼から石垣牛を味わえる店もあります。
炭火焼肉 やまもと石垣牛石垣・浜崎町★3.631,046件石垣牛の焼肉といえば真っ先に名が挙がる、島いちばんの予約困難店。とろけるような霜降りを炭火で炙る一皿は、まさに旅のごほうびです。数か月先まで予約で埋まることも珍しくないので、日程が決まったらすぐ電話を。夜の営業のみで、水曜が定休です。予算6,000〜8,000円ほど。
コーナーズグリルステーキ石垣・大川★3.63354件石垣牛のハンバーグとステーキを昼から味わえる人気のグリル店。肉のうまみがぎゅっと詰まったハンバーグは、鉄板の上でジューシーな音を立てます。現在は予約を受けず、来店順の案内で完売次第終了。売り切れることも多いので、早めの時間が狙い目です。
焼肉 石垣牛 うしみず石垣牛石垣・浜崎町★3.62108件石垣牛を専門に扱う、質にこだわった焼肉店。希少部位まで食べ比べられる盛り合わせが自慢で、肉本来の甘みをじっくり堪能できます。落ち着いた雰囲気で、記念日の夜にもぴったりです。臨時休業はInstagramで告知されます。日曜が定休。予算6,000〜8,000円ほど。
ステーキレストラン パポイヤステーキ石垣・大川★3.61409件石垣牛のステーキを本格的に味わえる、大川のレストラン。厚切りの一枚に、旅の贅沢がぎゅっと詰まっています。昼と夜の二部制なので、ランチにステーキを奮発するのも良い思い出になります。人気店のため、予約をしてから訪れるのがおすすめです。日曜が定休。
※営業時間、定休日、価格は2026年7月時点の公開情報です。島の店は臨時休業や早じまい、季節による変動も多いため、訪問前に最新情報をご確認ください。「食べログで見る・予約」は食べログの各店舗ページへ移動します。ネット予約に対応していない店舗は、掲載の電話番号からご予約ください。
ヒーローおよび記事中の風景写真は当サイトの石垣島スポット記事の素材を使用しています。店舗写真は食べログ掲載の各店舗ページより。
食べ歩き1日モデルプラン|実際の営業時間で組んだ一日
16店の営業時間をもとに、無理なく回れる一日を組みました。朝のゆし豆腐に始まり、石垣牛の夜で締める。石垣島の「おいしい」を全部乗せした一日です。
- 6:45
とうふの比嘉で朝ごはん朝6時半開店。できたてのゆし豆腐そばで一日のエンジンをかける(日曜休)食べログ予約 › - 9:30
川平湾で絶景を眺める石垣島を代表する景勝地。展望台からエメラルドグリーンの海を見下ろす - 10:30
川平ファームで果実のジュース川平湾のそばで、自家栽培パッションフルーツの濃厚ジュースを(木、金休)食べログ予約 › - 12:30
コーナーズグリルで石垣牛ハンバーグ昼から味わえる石垣牛。完売次第終了なので早めの入店を(不定休)食べログ予約 › - 15:00
ミルミル本舗でクールダウン海を見下ろす丘の上で、自家牧場ミルクの濃厚ジェラートを(無休)食べログ予約 › - 16:30
ユーグレナモールを散策アーケードの市場で島のおみやげ探し。夜の予約時間まで街歩きを楽しむ - 18:00
石垣牛の焼肉で締め炭火焼肉 やまもと、または海鮮のひとし 本店へ。どちらも要予約(やまもとは水曜休)食べログ予約 ›
定休日早見表|日曜日だけは要注意
石垣島の食べ歩きには、実は「曜日の罠」があります。とくに日曜日は6店が一斉に休むので、旅程づくりの前にこの表をチェックしてください。北部の明石食堂は木金土のみの営業と、営業日が少ない点にもご注意を。
| 月曜 | 明石食堂(木金土のみ営業) |
|---|---|
| 火曜 | あだん亭、明石食堂 |
| 水曜 | 炭火焼肉 やまもと、来夏世、あだん亭、明石食堂 |
| 木曜 | 来夏世、川平ファーム |
| 金曜 | 川平ファーム |
| 日曜 | とうふの比嘉、来夏世、焼肉 石垣牛 うしみず、ステーキレストラン パポイヤ、えいこ鮮魚店、バニラデリ。そばと石垣牛の主力が軒並み休み。日曜は島そば一番地、ミルミル本舗、REHELLOW BEACHが頼りになります |
| 土曜 | 定休の店はほぼなし。そのぶん混むので、昼は早め、夜は予約を |
| 不定休 | ひとし 本店、コーナーズグリル、ハウ・トゥリー・ジェラート(12〜1月は冬季休業)。当日の営業はSNSや電話で確認を |
石垣島の名物お品書き
店選びに迷ったら、まずは島の名物から。どれも島の風土が育てた、ここでしか出会えない味です。
エリア別・石垣島グルメの楽しみ方
石垣島の食は、エリアごとに顔が変わります。拠点の市街地と、絶景の川平、北部のドライブを組み合わせるのがおすすめです。
市街地(美崎町・大川・新栄町) | 食堂も居酒屋も集まる島の中心。夜は美崎町、新栄町界隈に地元客の多い店が並びます。ユーグレナモールでの食べ歩きや、徒歩での飲み歩きが楽しめるのもこのエリア |
|---|---|
川平(かびら)エリア | 島を代表する絶景、川平湾のまわり。農園カフェのパッションフルーツジュースや、湾を望むカフェで、景色と味を一度に楽しめます |
北部(伊原間・平久保) | サトウキビ畑の一本道が続くドライブエリア。週三日だけ開く明石食堂の八重山そばなど、わざわざ足をのばす価値のある名店が点在します |
南部・ビーチ周辺(真栄里・新川) | 空港からも近く、ビーチ帰りに寄れるエリア。ガーリックシュリンプのカフェや、丘の上のジェラート店が旅の休憩にぴったり |
予約・混雑・旅のコツ
- 八重山そばは開店直後が狙い目:人気のそば店は昼どきに行列ができ、スープや麺がなくなり次第閉まる店もあります。営業日が少ない店も多いので、開店直後の入店が安心です。
- 石垣牛と海鮮の夜は必ず予約を:炭火焼肉 やまもとやひとし 本店などの人気店は、観光シーズンは数か月先まで満席になることも。旅程が決まったら早めに電話を。
- 営業日は当日確認:島の店は不定休や早じまい、季節休業も多め。SNSや電話で当日の営業を確かめてから向かうと確実です。
- 移動はレンタカーが便利:名店は市街から北部まで島じゅうに散らばっています。石垣空港のレンタカー料金を比較して、島を食べ歩きましょう。飲む日は代行やタクシーの利用を。
モデルコースに組み込むなら
観光と食を無理なく両立させるなら、朝のゆし豆腐、川平の昼、石垣牛の夜という一日の型がおすすめです。絶景スポットの巡り方は、石垣島モデルコース完全ガイドで詳しく紹介しています。川平湾や米原ビーチのルートに、この記事の名店を差し込めば、景色と味の両方で忘れられない旅程になります。
石垣島の宿を比較して予約する
食べ歩きの拠点は、店が集まる市街地か、リゾートエリアかで旅の性格が変わります。同じ宿でも予約サイト(OTA)ごとに料金やプラン、ポイント還元が異なるため、複数サイトを見比べてから予約するのがいちばんお得です(下記の価格は表示イメージのサンプルです)。
※TRAVEL HUBは各予約サイトの料金をまとめて比較できるメディアです。当サイト自体は予約、決済を行いません。石垣島の宿をまとめて比較する


北部(伊原間・平久保)
南部・ビーチ周辺(真栄里・新川)


