「観光客向けの店じゃなくて、地元の人が普段食べてる店に行きたい」。
雪解けの匂いが残る札幌の街を歩きながら、そう決めた。時計台やテレビ塔は、もう写真に収めた。今回の旅の主役は、この街の胃袋だ。
味噌の湯気に、街の記憶を見る
朝いちばんに向かったのは、地元の人に「札幌の味噌ならここ」と教わったラーメン店。丸鶏と香味野菜でとった出汁に、注文が入ってから配合を変えるという中太麺が沈む。ひと口すすると、ラードの香りとにんにくのコクが鼻を抜けていく。豪雪地帯で生まれた濃厚な一杯は、寒さをしのぐための知恵がそのまま器に詰まっているようだった。気づけばスープまで飲み干していた。

市場町の朝は、海の幸から
二日目の朝は、大通駅から歩いてすぐの海鮮丼の店へ。開店は朝8時、13時には暖簾を下ろしてしまう潔さだ。ウニやイクラが惜しみなくのった丼が運ばれてくると、北海道に来たことをようやく実感する。市場町として育ってきたこの街には、こうして朝から魚を食べる文化が今も根づいている。観光地の値段ではない、まっとうな朝ごはんだった。

スパイスが立ちのぼる、札幌生まれの一皿
昼は、札幌が生んだスープカレーを。さらさらのスープに、ごろりとした野菜と骨付き肉が沈む一皿は、見た目以上に体にしみる。辛さもスパイスの配合も店ごとに違うので、何軒か食べ比べたくなる中毒性がある。すすきの駅から歩いてすぐの店に入ると、地元の会社員らしき人たちが当たり前のようにスプーンを進めていた。旅人も地元の人も、同じ列に並ぶ昼どきだった。

有名な観光店より、地元が通う店。
この街の味は、寒さをしのぐ知恵でできている。
すすきのの夜は、鉄鍋の煙とともに
夜はすすきののネオン街へ。丸い鉄鍋にラム肉と野菜をのせるジンギスカンの老舗は、深夜まで煙が絶えない。羊の脂とタレの香ばしい匂いが店じゅうに漂い、隣の席の常連客がタレの配合を教えてくれる。グラスの中は、もちろん地元のビール。観光で疲れた体に、炭火と煙と笑い声がしみわたる夜だった。

最後は大通公園で、甘い一息
最終日は、円山の老舗カフェで深煎りコーヒーとケーキをいただいてから、大通公園へ。芝生に座って、白い恋人のソフトクリームを頬張る。噴水の水音と、行き交う人たちの話し声。この三日間、名店の暖簾をくぐるたびに、札幌という街の懐の深さを思い知らされた気がする。札幌は、雪の似合う街で、そして間違いなく、うまい街だった。

マリンちゃんさあ、あなたも
味わいに行こう。
旅の日程を選ぶだけで、この記事に登場した名店を巡る食べ歩きプランをおつくりします。プランが気に入ったら、宿の予約までそのままお手伝いします。
登録不要ですぐ試せます・1日3回まで無料ここからは、はじめての札幌グルメでも迷わないための実用ガイドです。地元の人が通う名店16軒をみそラーメン、寿司・海鮮、スープカレー、スイーツ、すすきのの夜の5カテゴリに分けて、営業時間、定休日、予算、最寄り駅からの所要時間つきで紹介。実際の営業時間で組んだ食べ歩き1日モデルプラン、旅程づくりに効く定休日早見表、名物の相場、宿の料金比較まで、この1ページで札幌の食は全部わかります。
札幌に来たら、まず一杯は濃厚みそラーメンを。ラードでコクを重ねたスープに、注文ごとに配合を変える中太麺を合わせるのが札幌流です。相場は1杯900〜1,200円前後と手ごろで、人気店は昼どきに行列ができるため、11時台の入店が確実です。
麺屋 彩未みそラーメン豊平区・美園★3.974,220件1994年創業、札幌みそラーメン界の頂点と称される名店。丸鶏や香味野菜を炊いた濃厚な出汁に、注文が入ってから配合を変える特注の中太麺を合わせる一杯は、行列必至。市営地下鉄美園駅から徒歩3分、住宅街の一角に暖簾を掲げています。
さっぽろ純連 札幌店みそラーメン豊平区・平岸★3.762,123件札幌みそラーメンの源流とされる「純連」直系の一軒。ラードでコクを重ねた真っ赤な味噌スープに、香ばしく焼いた背脂が浮かびます。券売機で食券を買う昔ながらのスタイルで、支払いは現金のみ。
けやき すすきの本店みそラーメン中央区・すすきの★3.703,136件すすきのの繁華街で深夜3時まで営業する、味噌ラーメンの人気店。にんにくを効かせた濃厚スープと、シャキシャキのもやし、粗挽きひき肉がのった一杯は、飲んだ後の締めにもぴったりです。
北海道近海の魚介がすぐそばで水揚げされる札幌は、寿司と海鮮丼のレベルも折り紙つきです。朝の海鮮丼は1,000円台〜と気軽に、夜の寿司は特別な一夜のご褒美として。予約必須の店が多いので、旅程が決まったら早めに連絡を。
すし宮川寿司中央区・円山★4.47259件円山に店を構える、予約の取りにくさで知られる完全予約制の寿司店。北海道近海の魚を主役にしたコースのみの営業で、月初の営業日午前11時に翌月分の電話予約を受け付けます。特別な一夜のための一軒です。
鮨処 有馬寿司中央区・すすきの★4.01667件狸小路にほど近い、カウンター中心の寿司店。北海道産のネタを丁寧な仕事で握る一貫一貫が評判で、常連客の予約も多い一軒です。すすきののネオンを眺めながら向かう夜の寿司も、札幌らしい体験です。
がんねん海鮮丼中央区・大通東★3.64432件朝8時から昼13時までの営業に絞った、市場町らしい海鮮丼の店。大通駅から歩ける立地で、ウニやイクラをはじめとした北海道の海の幸を、観光の合間の朝食や早めの昼食として気軽に味わえます。
スープカレーは札幌発祥のご当地グルメ。さらさらのスパイススープと、ごろりとした具材の組み合わせは、他の街ではなかなか味わえません。予算はおおむね1,000〜2,000円、昼どきは行列必至なので早めの時間帯がおすすめです。
カリーヤ!コングスープカレー中央区・山鼻★3.80495件山鼻の住宅街に移転してなお行列が絶えないスープカレーの人気店。じっくり煮込んだスパイススープに、ごろりとした野菜と肉が沈む一皿は、売り切れ次第終了なので早めの来店が安心です。
スープカリー スアゲ プラススープカレー中央区・すすきの★3.692,320件すすきの駅から徒歩2分、スープカレーの有名店「Suage+」。素揚げした野菜がスープに沈む看板の一皿は、辛さとスパイスの配合を選べるのが魅力。観光客にも通いやすい好立地です。
一文字カリー店欧風カレー白石区・本通★3.901,116件スープカレーとは一線を画す、じっくり煮込んだ欧風カレーの名店。白石区の住宅街にありながら評価は市内屈指で、昔ながらのカレーライスを求めて遠方から通うファンも少なくありません。
札幌みやげの代名詞「白い恋人」から、円山の実力派パティスリー、老舗の自家焙煎カフェまで。観光の合間の甘い休憩に、数百円〜のスイーツが心強い味方になってくれます。
白い恋人パーク洋菓子西区・宮の沢★3.601,157件北海道みやげの代名詞「白い恋人」の製菓工場に併設されたテーマパーク。焼きたてのお菓子やソフトクリームをカフェで味わえるほか、工場見学もできるので、雨の日の観光にも組み込みやすいスポットです。
パティスリーシイヤケーキ中央区・北5条西★3.69657件地元の食通が通う実力派パティスリー。プチガトーからホールケーキまで、素材の味を活かした丁寧な仕事が評判です。ホールケーキは前日までの予約がおすすめ。
森彦カフェ中央区・円山★3.681,050件古民家を改装した店内で、深煎りの自家焙煎コーヒーとケーキを味わえる円山の人気カフェ。朝9時から営業しているので、円山公園や北海道神宮の散策前後に立ち寄るのにも便利です。
札幌の夜は、すすきのに集まっています。ジンギスカンの予算は4,000〜7,000円、海鮮居酒屋なら5,000〜6,000円が目安。人気店ばかりなので、旅程が決まったらすぐ電話予約が鉄則です。
成吉思汗だるま 本店ジンギスカン中央区・すすきの★3.681,994件すすきのにジンギスカン文化を根付かせた老舗の本店。年季の入った丸い鉄鍋で、羊肉の脂と甘辛いタレの香りが立ちのぼります。深夜5時まで営業しているので、飲んだ後の締めにも重宝します。
札幌成吉思汗 しろくま 札幌本店ジンギスカン中央区・すすきの★3.681,372件豊水すすきの駅から徒歩1分、旅行者にも人気のジンギスカン店。臭みを抑えた良質なラム肉と、秘伝のタレの組み合わせが評判で、インバウンド需要の高まりから予約席数を限定しています。
いただきます。鉄板焼き中央区・すすきの★3.711,592件ジンギスカンと鉄板焼きを昼夜通しで楽しめる、すすきのの人気居酒屋。ランチ営業もしているため、観光の合間に昼から北海道の肉を味わいたいときにも頼りになります。
海味 はちきょう 本店海鮮居酒屋中央区・すすきの★3.661,319件すすきの駅から徒歩1分、かにをはじめとした海鮮料理が自慢の居酒屋。旬の魚介と北海道の日本酒を合わせれば、札幌の夜はあっという間に更けていきます。
※営業時間・定休日・価格は2026年8月時点の公開情報です。店舗の都合により臨時休業や早じまいもあるため、訪問前に最新情報をご確認ください。「食べログで見る・予約」は食べログの各店舗ページへ移動します。ネット予約に対応していない店舗は、掲載の電話番号からご予約ください。
写真の一部はWikimedia Commonsのライセンス画像を使用しています: 大通公園 (ノボホショコロトソ, CC BY 4.0)、すすきの夜景 (Choi2451, CC BY-SA 4.0)、さっぽろテレビ塔 (LR0725, CC BY-SA 4.0)。店舗写真は食べログ掲載の各店舗ページより。
食べ歩き1日モデルプラン|実際の営業時間で組んだ一日
16店の営業時間をもとに、無理なく回れる一日を組みました。朝の海鮮丼に始まり、すすきののジンギスカンで締める。札幌の「うまい」を全部乗せした一日です。
- 8:00
がんねんで朝の海鮮丼市場町らしい朝8時開店。ウニやイクラの丼で一日を始める(水曜休)食べログ予約 › - 10:00
大通公園とテレビ塔を散策芝生と噴水が広がる街の中心。展望台から札幌の街並みを一望できる - 11:30
麺屋 彩未でみそラーメン行列必至の名店なので早めの時間帯を狙う(月曜休)食べログ予約 › - 14:00
スープカリー スアゲ プラスでひと休みすすきの駅から徒歩2分。辛さを選べるスープカレーで体を温める食べログ予約 › - 16:00
白い恋人パークでお土産探し焼きたてお菓子とソフトクリームで甘い休憩。工場見学もできる食べログ予約 › - 17:30
森彦で円山カフェタイム深煎りコーヒーで一息。円山公園や北海道神宮の散策後にも食べログ予約 › - 19:00
成吉思汗だるまで夜のジンギスカンすすきのの老舗で鉄鍋を囲む。深夜5時まで営業なので安心食べログ予約 ›
定休日早見表|水曜日は要注意
札幌の食べ歩きにも、実は「曜日の罠」があります。とくに水曜日は4店が一斉に休むので、旅程づくりの前にこの表をチェックしてください。
| 月曜 | 麺屋 彩未、さっぽろ純連 札幌店 |
|---|---|
| 水曜 | がんねん、カリーヤ!コング(不定休)、パティスリーシイヤ、すし宮川。海鮮とラーメンの一部が休み。水曜はけやきやスープカレー各店が頼りになります |
| 木曜 | パティスリーシイヤ |
| 日曜 | 一文字カリー店、鮨処 有馬(祝日も休み) |
| 不定休 | 札幌成吉思汗 しろくま、いただきます。当日の営業はSNSや電話で確認を |
| 定休なしの店 | けやき すすきの本店、スープカリー スアゲ プラス、白い恋人パーク、森彦、成吉思汗だるま。旅程の最後の調整に便利です |
札幌の名物お品書き
店選びに迷ったら、まずは街の名物から。どれも北海道の風土が育てた、札幌でこそ楽しみたい味です。
エリア別・札幌グルメの楽しみ方
札幌の食は、エリアごとに顔が変わります。繁華街のすすきのと、郊外の名店を組み合わせるのがおすすめです。
すすきの | ジンギスカン、海鮮居酒屋、寿司、みそラーメンが集まる札幌随一の繁華街。夜も遅くまで営業する店が多く、徒歩で食べ歩けるのもこのエリアだけ |
|---|---|
大通・市場周辺 | 大通公園を中心に、海鮮丼の名店やスープカレーの人気店が点在。市街地の観光と組み合わせやすいエリアです |
円山・北海道神宮周辺 | 老舗カフェやパティスリーが点在する落ち着いた住宅街。北海道神宮や円山公園の散策とセットでどうぞ |
郊外(美園・宮の沢など) | 行列必至のラーメン名店や、白い恋人パークなどの観光スイーツスポットが点在。地下鉄で気軽にアクセスできます |
予約・混雑・旅のコツ
- 人気ラーメン店は昼前が狙い目:みそラーメンの有名店は昼どきに行列ができます。11時台の入店が安心です。
- 夜のすすきのは予約を:ジンギスカンや人気の海鮮居酒屋は、観光シーズンは満席が当たり前。旅程が決まったら早めに電話を。
- 寿司は完全予約制の店も:高評価の名店ほど予約の取りにくさで知られます。旅程が固まったらすぐに連絡しましょう。
- 移動は地下鉄が便利:名店は市内に散らばっています。新千歳空港のレンタカー料金を比較して、郊外のラーメン店まで足を延ばすのもおすすめです。飲む日は地下鉄やタクシーの利用を。
観光と組み合わせるなら
観光と食を無理なく両立させるなら、朝の海鮮丼、昼のラーメンかスープカレー、夜はすすきのでジンギスカンという一日の型がおすすめです。大通公園や北海道神宮、円山公園といった定番スポットの合間に、この記事の名店を差し込めば、街歩きと味の両方で忘れられない旅程になります。札幌の宿を比較して、地下鉄駅近の拠点から食べ歩きを始めましょう。
札幌の宿を比較して予約する
食べ歩きの拠点は、夜の店が集まるすすきのか、交通至便な札幌駅周辺かで旅の性格が変わります。同じ宿でも予約サイト(OTA)ごとに料金やプラン、ポイント還元が異なるため、複数サイトを見比べてから予約するのがいちばんお得です(下記の価格は表示イメージのサンプルです)。
※TRAVEL HUBは各予約サイトの料金をまとめて比較できるメディアです。当サイト自体は予約・決済を行いません。札幌の宿をまとめて比較する



