
勝連城跡(かつれんじょうあと)
丘の稜線に沿って、石垣が波のようにうねりながら駆け上がっていきます。最上部に立つと、金武湾と与勝の島々が360度で広がります。
このページでわかること
- 勝連城跡が世界遺産に選ばれた理由と、編集部5指標による評価
- 2022年1月から有料になったという、古い記事では分からない最新の料金
- 最後の城主・阿麻和利が「逆臣」とも「英雄」とも呼ばれる理由
- 一の曲輪までの急な階段と、登り切った先の360度パノラマ
- うるま市・中部エリアの宿の料金比較(楽天、じゃらん、Booking.com)
勝連城跡ってどんな場所?
駐車場から見上げると、丘の斜面に石垣が段々に積み上がっているのが見えます。四の曲輪から一の曲輪へ、標高差はおよそ60m。曲線を描きながら上へ上へと連なる城壁は、防御施設というより地形そのものを彫刻したように見えます。勝連城は13世紀から14世紀頃に築かれたとされる、沖縄でも古い部類のグスクです。そして2000年、「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の構成資産として世界遺産に登録されました。この城を語るうえで避けて通れないのが、10代目の城主・阿麻和利(あまわり)です。彼は海上交易で勝連に富をもたらし、当時「大和の鎌倉に例えられる」ほど繁栄させました。ところが1458年、中城城の護佐丸を滅ぼし、さらに首里城の攻略を企てて逆に討たれます。琉球王府の正史では反逆者として記されました。しかし地元の勝連では、彼はまったく違う顔を持っています。圧政を敷いた前の城主を倒し、民を豊かにした英雄。組踊「二童敵討」や現代の組踊「肝高の阿麻和利」で語り継がれてきたのは、こちらの阿麻和利です。勝つ側が歴史を書く、という当たり前のことを、この城跡は静かに突きつけてきます。一の曲輪まで登ると理由が分かります。金武湾、与勝の島々、海中道路、そして晴れていれば遠く久高島まで。ここは海を支配するための場所でした。なお、かつて無料だった城跡の見学は2022年1月4日から有料になっています。古い記事の「無料」表記に注意してください。
フォトギャラリー




基本情報
| 名称 | 勝連城跡(かつれんじょうあと)/世界遺産「琉球王国のグスク及び関連遺産群」構成資産 |
|---|---|
| 所在地 | 沖縄県うるま市勝連南風原3807-2 |
| 観覧料 | 大人(高校生以上)600円、小人(中学生以下)400円。団体(20人以上)は大人480円、小人320円。未就学児は無料、うるま市内の小中学生も無料。この料金で勝連城跡とあまわりパーク歴史文化施設の常設展の両方を観覧できます。沖縄県民割引(大人400円、小人200円)は住所が確認できる身分証の提示が必要 |
| 有料化 | 2022年1月4日から有料。それ以前は城跡の見学が無料だったため、古い記事やまとめサイトには「無料」と書かれたままのものが残っています |
| 開館時間 | 9:00〜18:00(最終受付17:30) |
| 休館日 | 年中無休 |
| 駐車場 | 無料。普通車148台、大型バス6台。利用時間は9:00〜18:00 |
| 電話 | 098-978-2033(あまわりパーク) |
| アクセス | 那覇空港から車で約1時間10分。沖縄自動車道 沖縄北ICから約30分 |
| 所要時間の目安 | 1時間〜1時間30分(歴史文化施設の見学と一の曲輪までの往復を含む) |
行き方・駐車場
那覇空港から車で約1時間10分、沖縄自動車道の沖縄北ICから約30分です。駐車場は無料で普通車148台と余裕があり、大型バスも6台停められます。ここで押さえておきたいのが順路です。城跡だけを見て帰る人がいますが、チケットはあまわりパーク歴史文化施設で購入し、その常設展も同じ料金に含まれています。阿麻和利という人物の複雑な評価や出土品を先に見てから城に登ると、石垣の見え方がまったく変わります。先に展示、あとで城。この順番がおすすめです。城内は四の曲輪から一の曲輪へ、標高差約60mを階段で登ります。段差が大きく手すりのない箇所もあるため、歩きやすい靴で。日陰がほとんどないので、夏場は帽子と水分が必須です。レンタカーが未手配ならレンタカーの最安値比較からどうぞ。同じ世界遺産の中城城跡とは車で約30分。阿麻和利に滅ぼされた護佐丸の城なので、2つを続けて回ると1458年の事件が立体的になります。
レンタカーは早めに予約を
勝連城跡はうるま市の与勝半島にあり、海中道路や浜比嘉島とつなげて回るのが定番のルートです。この一帯は路線バスの本数が少なく、レンタカーがほぼ前提。夏休みと連休は台数が足りず数週間前に売り切れることも珍しくありません。航空券を取ったら、まずレンタカーを押さえるのが鉄則です。














季節ごとの楽しみ方
春(3〜5月)
いちばん登りやすい季節です。城跡は日陰がほとんどないため、暑すぎない春は階段の上り下りが苦になりません。芝生の緑と石灰岩の白のコントラストも鮮やかです。
夏(6〜9月)
入道雲と海の青が最も濃い季節で、一の曲輪からの眺めは圧巻。ただし遮るものがない斜面を60m登るため、日中の炎天下は厳しく感じます。朝いちばんか夕方、帽子と水分を必ず用意して。
秋(10〜11月)
暑さが和らぎ、空気が澄んで遠くの島まで見通せる日が増えます。台風シーズンが明けたあとの晴天日が狙い目。混雑も落ち着いて、静かに石積みと向き合えます。
冬(12〜2月)
気温は登山にちょうどよいものの、高台のため海風が強く体感温度は下がります。羽織りが1枚あると安心。人が少なく、城跡を独占できる時間が長い季節です。
編集部おすすめの過ごし方 5選

1. 一の曲輪に立って、なぜここに城を建てたのか考える
金武湾、与勝の島々、海中道路が一望できます。登り切った瞬間に「海を見張るための場所だ」と体で分かる。阿麻和利がこの海の交易で城を富ませたという話が、説明抜きで腑に落ちます。

2. 石積みが岩盤に直接載っているところを探す
勝連城の石垣は、天然の琉球石灰岩の露頭の上にそのまま積まれています。どこまでが自然でどこからが人の手か、境目を探しながら歩くと、築城した人の判断が見えてきます。

3. 先に歴史文化施設の常設展を見てから登る
チケット代に含まれているのに素通りされがちな展示です。阿麻和利が「逆臣」と「英雄」の両方で語られてきた経緯を知ってから城に登ると、同じ石垣がまったく違うものに見えます。

4. 芝生から城の全体像を撮る
登る前に、駐車場側の芝生から城跡を見上げてください。段々の城壁が丘の稜線と一体になって見えるこのアングルが、勝連城のいちばんの見せ場。人が写ると規模感が伝わります。

5. 中城城跡とセットで1458年の事件を追う
車で約30分の中城城跡は、阿麻和利が滅ぼした護佐丸の城です。攻めた側と攻められた側、両方の城に立ってみると、教科書の一行がぐっと生々しくなります。
あわせて回りたい、近くの見どころ

中城城跡
同じ世界遺産の構成資産で、阿麻和利が1458年に滅ぼした護佐丸の城。攻めた城と攻められた城を続けて見ると、事件の輪郭が立体的になります。中城城跡で詳しく紹介しています。

座喜味城跡
こちらも世界遺産の構成資産で、護佐丸が築いた城。沖縄最古級のアーチ門が残り、城跡自体は入場無料です。グスク3つを比べると石積みの個性が見えてきます。座喜味城跡もどうぞ。

東南植物楽園
沖縄北IC近くの亜熱帯植物園。城跡で日差しを浴びたあと、木陰の多い園内でクールダウンする流れが組めます。東南植物楽園で詳しく紹介しています。

金武観音寺・日秀洞
鍾乳洞の中に琉球八社のひとつ金武宮を祀る神仏習合の霊場。夏でもひんやり涼しく、炎天下の城跡めぐりのあとの避暑先になります。金武観音寺・日秀洞もどうぞ。
近くの人気飲食店
勝連城跡から海中道路へ向かう途中には、築90年の古民家をそのまま使った食堂があります。城跡めぐりのあとの昼食にちょうどよい距離です。
古民家食堂てぃーらぶい沖縄料理・沖縄そば11:00〜16:00(LO15:30)/定休:火曜・第1,3,5水曜・第3日曜/うるま市勝連浜56/098-977-7688📍Googleマップで現在地からのルートを見る築90年の古民家をそのまま使った食堂。島で料理コンテストを開いてメニューを決めたという地元密着ぶりで、じーまーみー豆腐の天ぷらを添えた沖縄そばのセットが名物です。浜比嘉島の行事に合わせて臨時休業することがあるため、公式サイトでの確認が確実です。
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うるま市の沖縄そば店を探す沖縄そばうるま市エリア/店舗ごとに営業時間・定休日が異なります📍Googleマップで現在地から探すうるま市には具志川そば、前田そばなど地元で愛される沖縄そばの店が点在しています。勝連城跡の周辺は住宅と畑が中心で店数が限られるため、市内の店を面で探すほうが確実です。個々の営業時間と定休日は必ず最新情報をご確認ください。
食べログで探す ›
※営業時間、定休日は季節により変動することがあります。訪問前に最新情報をご確認ください。
あまわりパークと楽しみ方
勝連城跡の入場券には、ふもとの「あまわりパーク歴史文化施設」の常設展が含まれています。ここを飛ばすと、この城の面白さを半分しか受け取れません。
あまわりパーク歴史文化施設(常設展)勝連城跡から出土した品々や、うるま市の歴史と文化の展示。映像やライブパフォーマンスもあります。阿麻和利が王府の正史では「逆臣」、地元では「英雄」とされてきた二重性を知ってから城へ登るのがおすすめです。
観覧料に込み(大人600円・小人400円)/9:00〜18:00・最終受付17:30・年中無休。098-978-2033
一の曲輪への登り方四の曲輪から一の曲輪まで標高差は約60m。段差の大きい階段が続き、手すりのない箇所もあります。日陰がほとんどないため、夏は朝いちばんか夕方が快適。無理をせず、曲輪ごとに立ち止まって眺めを確かめながら登るのがコツです。
所要1時間〜1時間30分の目安/駐車場無料・普通車148台。歩きやすい靴と帽子、水分を
このエリアの宿(料金比較)
うるま市は那覇から車で1時間ほど。勝連城跡、海中道路、浜比嘉島、伊計島をまとめて回るなら、中部エリアに拠点を置くと移動がぐっと楽になります。

うるま市・沖縄市・中部エリア
グスクめぐりと離島ドライブの拠点向き※上記は表示イメージのサンプル価格です。実際の料金・プラン・空室状況は各予約サイトの最新情報をご確認ください。
あると助かるアイテム
標高差60mの階段を、日陰のない斜面で登ります。この城で効くのは「日差しを防ぐもの」と「足元」です。
歩きやすいウォーキングシューズ四の曲輪から一の曲輪まで、段差の大きい階段が続きます。手すりのない箇所もあり、石は乾いていても表面が滑らかで足を取られやすい。サンダルで登ると下りが怖くなります。
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日焼け止め城跡には日陰がほとんどありません。芝生と石灰岩の白い斜面は照り返しも強く、1時間の見学でもしっかり焼けます。登る前に塗っておくのが正解です。
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保冷ボトル標高差60mを炎天下で登るので、想像以上に汗をかきます。城内に自販機はなく、途中で引き返すことになりがち。冷たい飲み物を持って登ると、一の曲輪でゆっくり眺めを味わえます。
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サングラス白い琉球石灰岩の照り返しと海の反射が重なり、一の曲輪からの眺めは目が痛いほど明るくなります。せっかくの金武湾のパノラマを、目を細めずに見るために。
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ハンディファン登り切ったあと、日陰のない曲輪で汗が引くのを待つ時間があります。海風が抜ける日はいいのですが、無風の夏日はきつい。手元に風があるだけで滞在時間が変わります。
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よくあるご質問(FAQ)
勝連城跡の入場料はいくらですか。
大人(高校生以上)600円、小人(中学生以下)400円です。団体(20人以上)は大人480円、小人320円。未就学児とうるま市内の小中学生は無料です。この料金で勝連城跡とあまわりパーク歴史文化施設の常設展の両方を観覧できます。沖縄県民割引(大人400円、小人200円)は住所が確認できる身分証の提示が必要です。
勝連城跡は無料だと聞きましたが本当ですか。
かつては無料でしたが、2022年1月4日から有料になりました。古い記事やまとめサイトには今も「城跡の見学は無料」と書かれたものが多く残っているため、そのつもりで行くと戸惑います。現在は大人600円、小人400円で、あまわりパーク歴史文化施設の常設展の観覧も含まれています。
勝連城跡の駐車場は有料ですか。
無料です。普通車148台、大型バス6台分あり、利用時間は9:00〜18:00です。台数に余裕があるため、繁忙期でも停められないことはほとんどありません。
勝連城跡の見学にはどのくらい時間がかかりますか。
あまわりパーク歴史文化施設の常設展と、一の曲輪までの往復を含めて1時間から1時間30分が目安です。四の曲輪から一の曲輪まで標高差約60mを階段で登り、段差が大きく手すりのない箇所もあります。日陰がほとんどないため、夏場は帽子と水分を用意し、時間に余裕を持ってお越しください。
阿麻和利は逆臣なのですか、英雄なのですか。
どちらの語られ方もしてきた人物です。琉球王府の正史では、1458年に護佐丸を滅ぼし首里城の攻略を企てて討たれた反逆者として記されています。一方、地元の勝連では圧政を敷いた前の城主を倒して民を豊かにした英雄とされ、組踊「肝高の阿麻和利」などで語り継がれてきました。あまわりパーク歴史文化施設の常設展では、この二重性を含めて展示されています。
勝連城跡は、沖縄本島 3泊4日モデルコースの2日目、中部を横断する行程に組み込むのが定番です。中城城跡から海中道路へつなげる順番はモデルコースでどうぞ。
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